ヤマトシステム開発と洋服直し店がアパレル通販向けに展開している商品受け取りサービス「Fittingステーション」は、通販商品でも試着し直しもその場で依頼できるという店舗購入と同等のサービス提供が行えるもので通販利用者の裾野を広げる可能性がありそうだ。同様の試着が行えるサービスを提供するところは増えており、このような動きは今後、より活発化することだろう▼そもそも日本では、他の国々に比べ、通販での返品が大幅に少ないと言われている。それは返品に対してネガティブな印象を抱いたり、送り返すという手間を厭うことがあるからかもしれない▼EC化率が高いという中国や英国などは返品経験者が多いという調査結果があるが、返品の行いやすさがEC化率を高める一因となっているようだ。ただ、通販企業にともっても返品は避けたいものであろうし、無制限に返品を受け付ければ良いわけではない▼商品が損傷せず、再び販売できるよう担保した上で返品に対応しなければならない。それだけに冒頭のヤマトシステム開発のサービスなどは、洋服直し店のスタッフが商品を管理・監視するだけに損傷の可能性は少ない▼利便性の高い購入手段であると言われる通販だが、新たなサービスの付加でより一層利便性を高めるようにすれば、市場の伸びにつながることになるだろう。