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ZOZO NEXT スマートテキスタイルを展示、細尾・東大との共同研究作品

2023年 8月 3日 12:00

 ゾゾグループのZOZO NEXT(ゾゾネクスト)は8月1日~7日の1週間、東京大学および西陣織の老舗である細尾との共同研究プロジェクトの作品展示イベント「アンビエントウィービングコレクション─環境と織物」を、東京・丸の内のツーリスト・コミュニケーション・センター「ハブアナイストウキョウ(HaNT)」で開催している(画像=よこ糸に織り込まれた有機ELダイオード箔が自発光する織物㊧や、糸の中を染料が移動することで色が変化する織物㊨などを展示する)。

 今回、海外展示会で注目を集めた「スターツプライズ2022」栄誉賞受賞作品のうち、周辺環境の温度に応じて呈色する織物「ウェーブオブウォームス」と、糸の中を染料が移動することで色が変化する「ドリフティングカラーズ」に加え、国内外で一般初公開となる、現在研究開発を進めているプロトタイプシリーズのうち、音を発する織物、表面と影の色が異なる織物、発光する織物など6点を含む作品合計8点を展示する。

 「アンビエントウィービング」は、2020年4月にスタートした同共同研究プロジェクトの過程で創出したコンセプトで、プロジェクト開始以来、伝統工芸である西陣織の構造や意匠に先端素材やデバイスおよびインタラクション技術を組み合わせることで、周囲の環境情報と織物を媒介するさまざまな機能と表現の両立を試みてきた。

 今回の展示を通じて機能性と美を両立する新しいスマートテキスタイルの可能性を提案し、革新的なテキスタイルを楽しんでもらうとともに、来場者の反応などを今後の共同研究に生かす。

 共同研究プロジェクトにおいて、ZOZONEXTは先端素材・デバイスなどの資材調達や、西陣織の構造に組み込むための素材加工、研究開発を行うなど、「『伝統工芸×テクノロジー』のハブの役割を果たしたい」(高橋一馬取締役COO)としている。

 同社によると、日本の伝統工芸や伝統技法は国内外のラグジュアリーブランドなどが興味を持っていることから、同領域への投資を早期に行うことでイニシアチブをとりたい意向だ。

 また、ファッション領域を広げるような要素技術開発を行い、ファッション業界だけでなく、その隣接業界との接点を持つことでビジネススケールの拡大を視野に入れる狙いもある。
 
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