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普段は通販サイトでしか見られない商品を直接見みたり、試着したり、フォトブースで自撮りできる体験型店舗として展開する。商品は展示のみで販売はせず、気に入ったアイテムは商品タグからQRコードを読み込んで通販サイトかアプリで購入してもらう。
店舗面積は201平方㍍で、シーズンアイテムをはじめ、トレンド、ストリート、オフィス、コラボコレクション、プラスサイズ、ランジェリーなどのレディースアイテム、メンズ、アクティブウェア、ホーム&ペット、キッズ、ビューティー、小物類など幅広く展開。各カテゴリーから購買数の多い人気商品やレビュー高評価商品といった日本市場にマッチしたアイテム、スタイリングを展示する。展示アイテム総数は約350点で、オープン時は27のスタイリングを提案する。
「SHEIN TOKYO」ではユーザーの体験を重視。試着室3部屋は原宿、日本文化、ボタニカルをテーマにしているほか、写真映えするフォトスポットを多数用意し、店内の小物やバッグも使って自由に撮影してもらうことで情報拡散を狙う。店内で写真を撮ってSNS投稿すると、人気のシーイングッズや5000円、1万円分のギフトカードが当たる「シーインガチャ」を回せるサービスもある。
常設店の強みを生かし、ユーザーが「シーイン」をより身近に感じてもらえるようシーズンごとに展示アイテムやフォトスポットを変えるほか、ファッション媒体やインフルエンサーとのタイアップ、定期的なイベント、季節ごとのレセプションパーティーを開催する予定だ。
若年層中心にユーザー拡大
「シーイン」は米国や欧州を中心に150以上の国と地域でサービスを提供しているが、日本では20年12月に日本語版の通販サイトとアプリをローンチして本格的にサービスを開始。安さに加え、毎日数千点の新作を投入し、数十万点という品ぞろえの豊富さや、AI活用のトレンド分析による商品展開などを強みに、とくに若年層から支持されている。
「シーイン」によると、プチプラアイテムを展開しているものの、各商品は100~200着単位で生産し、SNSの反響や販売状況などを見ながら随時、追加生産をかけており、大量生産型のブランドではないとする。
また、〝SHEIN FOR ALL〟をテーマに掲げ、商品によってはXXS~6XLまで最大10サイズを展開するなど、性別や体型にかかわらず、すべての人がファッションを楽しめるようにしていることが、幅広い層の利用につながっているようだ。
日本では、デジタル広告やインフルエンサーとのタイアップ企画はもちろん、ファッションショーへの出展や今夏に実施したポップアップツアー、10月22日~来年1月27日まで展開予定の大阪・心斎橋でのポップアップなど、リアルに「シーイン」の世界観や商品を体感できるイベントを実施してきた。
今回、「シーイン」の既存ユーザーやまだ利用したことのない消費者から購入前のリアルな体験を希望する声が多かったことから、より多くの消費者に「シーイン」のブランドとサービスを認知してもらう目的で、ファッション感度の高い人が集まる原宿にショールームを開設することになった。
なお、「シーイン」の日本国内におけるアプリのダウンロード数は10月1日時点で1200万回と好調なほか、心斎橋のポップアップも1日当たりの平均来店数が4000人~6000人で、年齢、性別ともに幅広い消費者が訪れているという。