楽天グループは9月28日、大手コンビニエンスストアのファミリーマートの人気商品「ファミチキ」を、仮想モール「楽天市場」で楽天が運営する店舗で限定販売する。また、同時にファミリーマート店舗で「楽天ポイント」を抽選でプレゼントするキャンペーンも実施。ECと店舗を連動させた企画を実施することで、楽天市場事業と、楽天ペイメントが運営する共通ポイントサービス「楽天ポイントカード」のシナジー最大化を図る。

　今回の企画は、骨なしのフライドチキン・ファミチキ発売から15周年を記念して実施する。冷凍ファミチキ(10個)と、実際にコンビニでファミチキを揚げる際に使っている「ファミチキ揚げ油」をセットにしたもの(=画像)を、2837円(送料込み)で1万2500セット販売。揚げ油は企画にあわせて商品化された。購入者には、楽天のキャラクター「お買い物パンダ」とファミチキのイラストをあしらったレジャーシートをプレゼントする。

　また、全国の「ファミリーマート」では9月28～10月15日の間、「楽天ポイントカードファミチキ十五祭!」を開催。キャンペーンページでエントリーの上、店舗で200円以上を購入し、会計時に「楽天ポイントカード」か「楽天ポイントカードアプリ」を提示した人の中から抽選で1万5000名に、ファミチキ1個分にあたる180ポイントの楽天ポイントをプレゼントする。

　ファミチキセットは、楽天が運営する「Premium　Food　Select」で販売する。楽天とファミリーマートのSNSを活用して宣伝するほか、楽天市場のトップページにバナーを配置。普段は「ファミリーマート」店頭でしか買えないファミチキを家庭でも楽しめることや、コレステロールゼロ、ビタミンEを配合した良質な油がセットになっていることなどをアピールする。

　企画担当者で同店の店長も務める、楽天コマースカンパニーマーケットプレイス事業部ECコンサルティング部フード&ドリンク事業部の西本佑介シニアマネージャーは「コロナ禍でなかなか外に食事に行けない人に購入してもらい、ファミチキを家庭で楽しんでもらいたい」と企画の趣旨を説明。同店は今年3月のオープンで、楽天市場で取り扱いが無かったり、少なかったりする食品や、他社とコラボした食品などを扱うために立ち上げた。大手企業の限定商品を楽天市場が販売するのは珍しい。「当社と組むことで新しいソリューション、アイデアが生まれる点をアピールしていきたい」(西本シニアマネージャー)。

　また、近年は楽天ペイメントが運営する「楽天ペイ」や「楽天Edy」、「楽天ポイントカード」経由の新規顧客が急増しており、加盟店からも楽天のグループシナジーを期待する声が高まっているという。今回は楽天市場との協業となるが、今後は「楽天モバイル」や「楽天トラベル」など、グループの他サービスとも連携していく方針。