カルビーは、昨年4月下旬にスタートした、腸内フローラ検査とグラノーラのサブスクを提供するサービス「Body Granola(ボディグラノーラ)」が順調に新規ユーザーを獲得している(
画像は「ボディグラノーラ」を担当する藤井麻季さん(右)と田口夏菜さん)。
同サービスは、カルビーが成長戦略で掲げる「食と健康」領域の新たな事業として立ち上げたもので、主力商材でもあるグラノーラを活用。利用者に腸内検査をしてもらい、一人ひとりに合ったグラノーラを定期的に届ける仕組みを作った。
「ボディグラノーラ」のローンチには構想から約2年半を要した。同社が新しい成長の芽を探る中、腸内環境研究で国内最先端というメタジェンと出会い、個々の腸内環境に着目した事業創出の考え方に共感して2021年春から本格的に共同研究を行ってきた。
また、身体の中にすでにいる腸内細菌をより活性化させる「プレバイオティクス」の考えをベースに事業化を進める際、国内最多の腸内フローラ検査を手がけるサイキンソーの検査技術を導入。グラノーラとして提供する食品成分の選定などに苦労したが、3社の知見を結集することで、腸内環境市場で新しい価値を提供できると判断した。
サービスの利用方法は、「ボディグラノーラ」のウェブサイトから税別9800円の腸内フローラ検査キットを注文し、キットが届いたら採便してポストに投函する。
全57タイプに分類された腸内フローラタイプなどの検査結果が届いたら、結果を参考に好みのトッピング素材を3つ選んで注文すると”自分専用グラノーラ”が定期的に届く。
検査結果はウェブ上のマイページで確認でき、プレバイオティクスに基づいたおすすめのトッピング素材を提案するが、利用者にも味を含めた好みがあるため、素材を選べるようにしている。
定期便の中身は、ベースとなるグラノーラ640グラムと、選んだトッピング120グラム×3種類(20食分)で、価格は月額税別3500円に送料がかかる。
利用者はベースグラノーラの袋にトッピング3種類を入れて混ぜ合わせ、1食分50グラムを牛乳やヨーグルトなどと一緒に食べる。
新サービスにグラノーラを選んだのは、人気商品「フルグラ」で培ったグラノーラを美味しく作る技術を活用できることに加え、腸内環境はすぐに改善するものではないため、習慣化しやすい食事の形態として、朝食シーンや間食としても食べやすく、飽きがこないグラノーラが最適と考えた。
グラノーラは糖質が高いというイメージを持たれがちだが、1日50グラムの摂取では、ごはん一杯分や食パン一枚よりも糖質量が低いとされ、食物繊維が多く含まれているほか、牛乳やヨーグルトと一緒に食べることで、たんぱく質も補えるというメリットがある。
それでも、糖質に関する問い合わせが多いこともあって、カルビーでは同梱チラシなどで情報を発信し、グラノーラをより理解してもらえるように心がけているという。
TVCMなどで新規開拓に成功
同社では、届いたグラノーラを自分で混ぜる作業が楽しいというユーザーがいる一方、手間だと感じる利用者もいるため、今後はグラノーラの提供方法も含めて利用しやすいサービスに磨き上げる。
また、腸内検査をしないとグラノーラを定期購入できないというサービス内容が分かりにくいといった声も上がっているため、よりていねいなサイト作りやランディングページのあり方を工夫し、誤解なく利用できるようにする。
インスタグラムやXなどの短い文章で情報を伝えるよりも、ユーチューブや記事などしっかり説明できるSNS、メディアとの相性が良いようで、インフルエンサーやユーチューバーを起用して「ボディグラノーラ」の体験を投稿してもらうタイアップ企画などを展開したという。
また、「ボディグラノ―ラ」の認知拡大に向けては、テレビCMの放映に合わせたオフラインイベントやネット広告などを活用している。
検査に1万円程度かかるため若年層には少しハードルが高く、現状の顧客層は30~50代が中心で女性の割合が多い。タクシーCMに挑戦した際には男性の新規会員が増えたことから、顧客層を広げるアプローチ方法の一つになったようだ。
「ボディグラノーラ」は今年5月末時点で1万人以上が腸内フローラ検査を受けており、初年度としての目標を達成。同サービスは5年間で延べ10万人の利用を目標としているが、順調な出だしとなったようだ。
継続率についても、検査で自分の腸内環境を知った上でグラノーラを買いたい人が多いことから、継続利用するユーザーが多いようだ。また、検査の結果が出るまでに4~6週間かかることから、その間のコミュニケーションを重視。現状ではコラムやメルマガを発信しているが、今後はLINE活用を強化する考え。
4月25日からはパーソナルオンライン食事コーチングサービスを開始。食事指導サービスを展開する企業と連携し、「ボディグラノ―ラ」会員を対象に、Zoomを通じて管理栄養士がマンツーマンでアドバイスする。予約制で1回30分、税別2980円で受けられる付帯サービスとなる。
顧客へのインタビューで「腸内フローラ検査の結果をどう活用すれば良いか分からない」「自分の腸内環境に合った食べ物を学びたい」などの意見があったため、1対1で栄養相談や食事相談ができるサービスを整えた。
初年度は認知拡大に努めて順調なスタートを切った「ボディグラノーラ」。2年目は、よりサービスの理解を深めてもらうことを重視するほか、グラノーラを続けやすくするためのサービス改善にも取り組む考えで、飽きずに続けられる工夫や、商品の提供方法も含めて顧客満足度を高めていく。
同サービスは、カルビーが成長戦略で掲げる「食と健康」領域の新たな事業として立ち上げたもので、主力商材でもあるグラノーラを活用。利用者に腸内検査をしてもらい、一人ひとりに合ったグラノーラを定期的に届ける仕組みを作った。
「ボディグラノーラ」のローンチには構想から約2年半を要した。同社が新しい成長の芽を探る中、腸内環境研究で国内最先端というメタジェンと出会い、個々の腸内環境に着目した事業創出の考え方に共感して2021年春から本格的に共同研究を行ってきた。
また、身体の中にすでにいる腸内細菌をより活性化させる「プレバイオティクス」の考えをベースに事業化を進める際、国内最多の腸内フローラ検査を手がけるサイキンソーの検査技術を導入。グラノーラとして提供する食品成分の選定などに苦労したが、3社の知見を結集することで、腸内環境市場で新しい価値を提供できると判断した。
サービスの利用方法は、「ボディグラノーラ」のウェブサイトから税別9800円の腸内フローラ検査キットを注文し、キットが届いたら採便してポストに投函する。
全57タイプに分類された腸内フローラタイプなどの検査結果が届いたら、結果を参考に好みのトッピング素材を3つ選んで注文すると”自分専用グラノーラ”が定期的に届く。
検査結果はウェブ上のマイページで確認でき、プレバイオティクスに基づいたおすすめのトッピング素材を提案するが、利用者にも味を含めた好みがあるため、素材を選べるようにしている。
定期便の中身は、ベースとなるグラノーラ640グラムと、選んだトッピング120グラム×3種類(20食分)で、価格は月額税別3500円に送料がかかる。
利用者はベースグラノーラの袋にトッピング3種類を入れて混ぜ合わせ、1食分50グラムを牛乳やヨーグルトなどと一緒に食べる。
新サービスにグラノーラを選んだのは、人気商品「フルグラ」で培ったグラノーラを美味しく作る技術を活用できることに加え、腸内環境はすぐに改善するものではないため、習慣化しやすい食事の形態として、朝食シーンや間食としても食べやすく、飽きがこないグラノーラが最適と考えた。
グラノーラは糖質が高いというイメージを持たれがちだが、1日50グラムの摂取では、ごはん一杯分や食パン一枚よりも糖質量が低いとされ、食物繊維が多く含まれているほか、牛乳やヨーグルトと一緒に食べることで、たんぱく質も補えるというメリットがある。
それでも、糖質に関する問い合わせが多いこともあって、カルビーでは同梱チラシなどで情報を発信し、グラノーラをより理解してもらえるように心がけているという。
TVCMなどで新規開拓に成功
同社では、届いたグラノーラを自分で混ぜる作業が楽しいというユーザーがいる一方、手間だと感じる利用者もいるため、今後はグラノーラの提供方法も含めて利用しやすいサービスに磨き上げる。
また、腸内検査をしないとグラノーラを定期購入できないというサービス内容が分かりにくいといった声も上がっているため、よりていねいなサイト作りやランディングページのあり方を工夫し、誤解なく利用できるようにする。
インスタグラムやXなどの短い文章で情報を伝えるよりも、ユーチューブや記事などしっかり説明できるSNS、メディアとの相性が良いようで、インフルエンサーやユーチューバーを起用して「ボディグラノーラ」の体験を投稿してもらうタイアップ企画などを展開したという。
また、「ボディグラノ―ラ」の認知拡大に向けては、テレビCMの放映に合わせたオフラインイベントやネット広告などを活用している。
検査に1万円程度かかるため若年層には少しハードルが高く、現状の顧客層は30~50代が中心で女性の割合が多い。タクシーCMに挑戦した際には男性の新規会員が増えたことから、顧客層を広げるアプローチ方法の一つになったようだ。
「ボディグラノーラ」は今年5月末時点で1万人以上が腸内フローラ検査を受けており、初年度としての目標を達成。同サービスは5年間で延べ10万人の利用を目標としているが、順調な出だしとなったようだ。
継続率についても、検査で自分の腸内環境を知った上でグラノーラを買いたい人が多いことから、継続利用するユーザーが多いようだ。また、検査の結果が出るまでに4~6週間かかることから、その間のコミュニケーションを重視。現状ではコラムやメルマガを発信しているが、今後はLINE活用を強化する考え。
4月25日からはパーソナルオンライン食事コーチングサービスを開始。食事指導サービスを展開する企業と連携し、「ボディグラノ―ラ」会員を対象に、Zoomを通じて管理栄養士がマンツーマンでアドバイスする。予約制で1回30分、税別2980円で受けられる付帯サービスとなる。
顧客へのインタビューで「腸内フローラ検査の結果をどう活用すれば良いか分からない」「自分の腸内環境に合った食べ物を学びたい」などの意見があったため、1対1で栄養相談や食事相談ができるサービスを整えた。
初年度は認知拡大に努めて順調なスタートを切った「ボディグラノーラ」。2年目は、よりサービスの理解を深めてもらうことを重視するほか、グラノーラを続けやすくするためのサービス改善にも取り組む考えで、飽きずに続けられる工夫や、商品の提供方法も含めて顧客満足度を高めていく。