ランクアップは9月2日、「美白」「シワ改善」の効果を持つオールインワンクリームを発売する。既存製品より有効成分を高濃度配合した製品で、顧客の選択肢を増やす。今期(24年8月期)の事業運営も堅調に進んでおり、売り上げは140億円前後となる見通し。

　「薬用リンクルリッチワン」(朝夜使用で約1カ月分、税込み6226円)は、今年3月に限定発売。約2週間で完売するなど好評を得て、短期間で1万5000本以上を販売した。限定展開から3カ月での定番化は初めて。

　商品は、更年期など、肌不調を感じる女性のエイジングケアを目的にする。美白、シワ改善の有効成分である「ナイアシンアミド」のほか、独自開発の美容成分「ハリリア」を配合する。

　「ハリリア」は、ハトムギ発酵エキス(肌のバリア機能、保湿)やアッケシソウエキス(同)、ターンオーバーの乱す炎症に関わる因子の生成を抑制するグリーンルイボスエキスの3成分から開発した。周囲の細胞を老化に導く、老化した細胞を”ゾンビ細胞”と名づけ、「ハリリア」が天然保湿因子の維持や老化を促すSASP(サスプ)の分泌を抑え、肌の保湿維持やバリア機能を高めるという。研究内容は、日本抗加齢学会で学会発表している。

　ナイアシンアミドやハリリアは、通常の粒子と、10分の1の微細粒子を2種類配合することで、肌に段階的に浸透させ、持続的に機能を発揮するようにする。

　シワ改善や美白の機能を持つ商品は、ほかに導入美容液「オンリーエッセンス」(同約2カ月分、同6050円)があり、定期の継続率が高い。新商品は、使用期間から約2倍の価格帯になるが、「世代別」や「上位ライン」ではなく、肌悩みに応じた顧客の選択肢を増やすことで継続率を高める。

　新規顧客の獲得は、これまで同様、主力のホットクレンジング、UVケア、一部で洗顔料を使う。
　海外は、台湾のほか、タイやシンガポールで催事販売などで行う。台湾の強化を継続していく。