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日用品は、製品・産業分野で複数の業界団体があるが、物流問題に特化した協議会の発足は初めてとみられる。加工食品などそのほかの産業でも物流の伝票電子化など協働の動きは活発化している。
協議会は、メーカー、流通事業者の連携で、日用品のサプライチェーンにおける伝票や検品の電子化(レス化)に向けた標準業務モデルを検討する。
伝票の電子化では、発注・納品伝票等をデータで受け渡しするASN(事前出荷情報)の活用により、伝票の電子化を進める。電子化には、流通事業者の協力も必要になる。連携には、データ交換サービスを提供するプラネットの「ロジスティクスEDI」を使用。共通モデルの運用により伝票の受け渡しや検品の確認がなくなる。間接的に、ドライバーが納品確認など検品作業を待つ必要がなくなり、負担軽減につなげる。
すでにサンスターなど、協議会に参加する複数社は、昨年8月頃から運用を始めている。あらた、PALTAC(=パルタック)など流通卸の大手も、システム導入で対応する。
ただ、流通事業者も事業拠点により導入の有無が異なる。メーカーも導入の準備中など、運用状況が違う。各社で異なる納品条件や荷役業務の内容、検品の有無など、条件のすり合わせも行い、一元的な対応を目指す。
物流データの蓄積を待ち、将来的に輸送トラックの活用、積載率の効率化に向けた検討も進める。協議会は、行政施策への提言、業界団体間の連携に向けた窓口の役割も果たす。今回も、全国化粧品日用品卸連合会を通じて実用化に向けた連携を進めてきた。
協議会は、5月末に発足。会長には、ライオンの掬川正純代表取締役会長、副会長にはエステーの上月洋社長と、ユニ・チャームの渡辺勉常務が就いた。事務局は、流通経済研究所内に設置した。
参加企業は、エステー、牛乳石鹸共進社、サンスター、大日本除虫菊、ダリヤ、デンタルプロ、日本香堂、日本サニパック、ユニ・チャーム、ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング、ライオンなど。年内をめどに、保健衛生品関連などのメーカー、中小の流通事業者など幅広い参加を呼びかけていく。