消費者庁 解約妨害で特商法違反、売れるネット子会社を3カ月停止
2024年 4月18日 12:00
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2024年11月28日 12:00
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売れるネット広告社は、オルリンクス製薬が社名変更前のファンクルン製薬だった10年ほど前に取引関係だった。以降は関係がないという。今年2月の取締役会で、全株式の取得を決議した。
オルリンクス製薬は、解約妨害や誇大広告で特商法処分を受けた。処分対象の広告は、昨年11月から12月末頃まで展開。子会社化後は実施しておらず、「内製化で広告制作しており、対象期間以外も広告制作など取引関係にない」(売れるネット広告社)としている。
今後は、売れるネット広告社の広告チェックリストを用い、法令遵守などコンプライアンス体制の整備、再発防止を行う。売れるネット広告社は処分を受け、サイトに謝罪文を掲載。業務停止終了を受けて商品の再販は予定しているが、広告展開は行わない。ECモール出店による新規獲得や、定期購入など既存顧客への販売は行う。
消費者庁は、オルリンクス製薬に、4月10日から7月9日まで、通販における商品の販売条件の表示、売買契約の受付等の業務停止を命じた。違反行為で主導的役割を果たしたとして元代表取締役の北川雅人氏にも同期間の業務禁止命令を下した。返金や解約に適切、誠実に応じるなど再発防止策も指示した。
違反は、誇大広告と、「特定申込み」に関する映像面の表示義務違反。誇大広告は、運営するサイトで、「ZⅰGMα」というサプリメントで、広告で解除要件を実際より著しく有利であると誤認させる表示を行っていた。
昨年11月~12月末頃まで定期購入の解除で「24時間365日自動音声で解約可能」「限られた時間内でしか解約のできない不便さは一切ありません 面倒な手続き・解約措置の説得などもゼロ」(ランディングページ)等と表示していた(=画像)。
実際は、商品の受け取り後、次回発送日の7~14日前までに「解約・休止専用窓口」に電話する必要があった。電話で自動音声による案内終了後、SMSに送信されたURLから、LINEの専用アカウントに「友達追加」、「スキップ・休止・解約エントリーフォームを受け取る」などのステップを踏む必要がある。LINE内で、氏名を入力による本人確認を行った上、エントリーフォームで最低15文字、10問以上の質問に回答する必要があるなど煩雑な手続きだった。
「特定申込み」の表示義務違反は、パソコンやスマホにおける定期購入で、解除要件の一部しか表示していなかった。同条(特商法第12条の6第1項)違反の取締りは、22年6月の改正特商法施行以降、3件目。
オルリンクス製薬の相談件数は729件(20年7月~今年1月末)。精力関連のサプリを扱い、中心顧客層は60代。無職を中心に男性顧客が65%を占める。
23年6月期の売上高は前年比16・4%増の3億4000万円、営業利益は同25・9%増の3400万円、純利益は同10・4%増の3200万円。売れるネット広告社は今期(24年7月期)の業績見通しについて、既存顧客との継続取引を念頭に「今年3月公表の下方修正に折り込み済で軽微」としている。