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「『楽天市場』新生活2024 トレンド予測」は、仮想モール「楽天市場」における約150万点の新生活関連商品の購買データやアンケート調査を分析したもの。
2024年は、「令和タイパ商品」「インフレ対抗消費」「インテリアAR機能」「防災グッズ点検」の4つがトレンドになると予測した。
「令和タイパ商品」では、近年、若年層を中心に、時間対効果を意味する「タイパ」を意識する層が増えたことを受け、ロボット掃除機やオーブンレンジ、食器洗い乾燥機、布団乾燥機といった、時短に役立つ「タイパ家電」への注目が集まっているとした。こうした家電の楽天市場における23年流通額は、19年比で約2・3倍となっている。
外出需要の拡大により、より細分化されたニーズに応えた「専用タイパ家電」も登場した。スマートリモコン(23年の流通額は22年比約2倍)はスマホと家電を連動させて、外出先からでもスマホアプリを使って家電を操作できる。ハンガー型乾燥機(同2倍)は折りたたんで持ち運びできるため、宿泊先のホテルなどで使用が可能だ。
また、手軽で調理が簡単な「冷凍食品」への注目も高まっている。楽天市場においても、添加物を利用していない野菜スープや本格的な玄米パンなど、バリエーションが広がっている。
「インフレ対抗消費」では、昨今の物価高を受けて、リユースの新生活向け家電(23年の流通額は19年比約1・3倍)やアウトレット商品(同1・2倍)の需要が拡大しているという。同社が実施したアンケートによれば、リユース商品を購入する理由として、「お得に購入できるから」だけではなく、Z世代からは「SDGsを意識している」との回答も多かった。また、型落ち品や箱つぶれなどアウトレット商品の人気の高まりを受け、楽天市場の新生活特集ページ内に「訳あり・アウトレット」コーナーを新設した。
「インテリアAR機能」では、大型インテリア購入時に発生する「サイズ感が分からない」などの問題が解消できるとして、AR機能を活用した買い物体験への注目度が高まっているとした。
楽天市場では23年からインテリア関連商品の試し置きができるAR機能を導入。現在、約25店舗が導入しており、商品の購入率増加に貢献した。例えば、オフィスチェアは導入後のCVR(商品購入率)が13・0%上昇し、収納家具は同12・5%上昇した。
「防災グッズ点検」では、場所を取らない小型化タイプや防水タイプなど、ユーザーの目的に合わせた防災グッズへの注目が高まっており、23年における防災グッズの流通額は、19年比で約2・7倍となっている。また、引越し祝いなどのギフトとして防災グッズを活用する傾向もみられているという。
楽天市場では、2月1日に新生活商戦の特集ページを開設。同モールにおける23年の新生活関連商品流通額は、19年比で約2・4倍に拡大している。同社楽天市場マーケティング部の小野詩織氏は「コロナ禍でECがより一層浸透したことを受け、ECで新生活を準備する需要も増加傾向にある」と述べた。