ディーエムエス(=DMS)では、ダイレクトメール(DM)にデジタル技術やAIを掛け合わせた新サービスの開発を強化している。クリエイティブ面でのサポートをはじめ、新たなメディアを通じた新規顧客開拓の後押しのほか、既存顧客への最適な出し分けの提案などを行い、DMにおけるプロモーション効果の最大化を図る。
信書表現AIチェック
まず、10月より始めたのが、AI関連サービスのアートワークスコンサルティングと共同で開発した、DMにおける信書表現のAIチェックツール「TRUSQUETTA(トラスクエタ)Letter」の提供。
従来、DMやカタログ、会報誌などはそのクリエイティブ内容に「信書表現」が含まれていないかを人の目で確認する必要があり、多くの手間と労力がかかっていた。しかし、同サービスではDMの画像データなどを、専用画面上にアップロードすることで、郵便法及び信書便法に規定されるような信書の表現をAIが自動認識して瞬時に判別。修正が必要な箇所を一覧で提示して指摘し、その代替となるような別の表現の文言についても自動で候補を提案するという。一例として「ご契約いただいている方」という自社の顧客を特定したような表現で呼びかけた場合には、「ご愛顧いただいている方」という一般的な表現に訂正している。
まだ完成する前の作成途中のクリエイティブ案についてもテキストを入力することで、同様にチェック・修正することが可能となっている。「信書表現かどうかの解釈が難しい場合もある。これは社内で時間がかかっていたチェック作業を効率化するだけではなく、まだ経験の浅いスタッフでも作業に当たることができる」(同社)と説明。これまで同社のDM事業で集積してきた膨大なワードや具体的な代替事例などのデータを基に適切な表現へと導いていく。
「ゾゾタウン」DM広告開始
また、新規顧客の開拓に向けた販促支援では、秋からZOZO(=ゾゾ)の提供するDM広告サービスの一次代理店として本格的にサポートを開始した。
同サービスでは、1000万人以上のアクティブ会員を抱えるファッションEC「ゾゾタウン」ユーザーに向けて、企業が告知したい内容のDMを発送することができるというもの。
ゾゾでは以前より、特設ページを通じたタイアップ広告や、購入商品へのチラシ・サンプル同梱などの広告メニューを展開。同サービスでは新たに、ゾゾ独自の顧客セグメントデータを活用して、広告主の商品・サービスとマッチしたターゲットを絞り込んでDMを送るというもの。ゾゾのクリエイティブで統一された封筒を使用することで、「受取人となる会員は、ゾゾさんもお勧めする商品・サービスの情報が載ったDMとして送付される利点がある」(同社)とする。
通販において、従来のカタログDMなどは自社で抱えている既存客に対するCRMやLTVの最大化のために使われることが多いが、同サービスでは新規顧客への接点づくりという観点での展開が可能。とりわけ、ファッションに興味・関心を持っていて、過去1年以内に1回以上ゾゾで購入しているアクティブ会員という明確な特性を持ったターゲットに対して、さらに細かなセグメント分けを行ってアプローチできることから、高いPR効果が期待できるとした。なお、広告主の商品・サービスによっては利用できない場合もある。
AIでDM送付先を最適化
そして、昨年から展開しているAIを活用したDMの送付先選定サービスについても、導入企業の開拓が進んでいる。
同サービスは企業の顧客データを基に、DM用に開発されたAIを活用して、顧客一人ひとりのDMへの反応率を予測して、最適な送付先を自動選定するもの。
従来型のRFM分析の場合、セグメント単位で対象者を抽出するが、同サービスでは顧客1人単位でレスポンスへの期待度を数値化するため、効率的なターゲット選定が可能になるという。「数値化する際、意味のある変数の組み合わせをAIが見つけてくれるため、今までは考えられていなかったような角度から抽出できる」(同社)と説明。特に休眠となっている層から優良顧客を掘り起こすシーンにマッチしており、様々なチャネルをまたいで顧客接点がリッチ化している企業ほど効果が高くなると見ている。
なお、今後については引き続き、通販分野での顧客開拓を重点事項に掲げ、成長途上や新規のD2C企業も含めた支援の提案を実施。メーリングだけにとどまらず、物流やBPO、リアルイベント提案など、複合的なサービスで支援していく考え。
信書表現AIチェック
まず、10月より始めたのが、AI関連サービスのアートワークスコンサルティングと共同で開発した、DMにおける信書表現のAIチェックツール「TRUSQUETTA(トラスクエタ)Letter」の提供。
従来、DMやカタログ、会報誌などはそのクリエイティブ内容に「信書表現」が含まれていないかを人の目で確認する必要があり、多くの手間と労力がかかっていた。しかし、同サービスではDMの画像データなどを、専用画面上にアップロードすることで、郵便法及び信書便法に規定されるような信書の表現をAIが自動認識して瞬時に判別。修正が必要な箇所を一覧で提示して指摘し、その代替となるような別の表現の文言についても自動で候補を提案するという。一例として「ご契約いただいている方」という自社の顧客を特定したような表現で呼びかけた場合には、「ご愛顧いただいている方」という一般的な表現に訂正している。
まだ完成する前の作成途中のクリエイティブ案についてもテキストを入力することで、同様にチェック・修正することが可能となっている。「信書表現かどうかの解釈が難しい場合もある。これは社内で時間がかかっていたチェック作業を効率化するだけではなく、まだ経験の浅いスタッフでも作業に当たることができる」(同社)と説明。これまで同社のDM事業で集積してきた膨大なワードや具体的な代替事例などのデータを基に適切な表現へと導いていく。
「ゾゾタウン」DM広告開始
また、新規顧客の開拓に向けた販促支援では、秋からZOZO(=ゾゾ)の提供するDM広告サービスの一次代理店として本格的にサポートを開始した。
同サービスでは、1000万人以上のアクティブ会員を抱えるファッションEC「ゾゾタウン」ユーザーに向けて、企業が告知したい内容のDMを発送することができるというもの。
ゾゾでは以前より、特設ページを通じたタイアップ広告や、購入商品へのチラシ・サンプル同梱などの広告メニューを展開。同サービスでは新たに、ゾゾ独自の顧客セグメントデータを活用して、広告主の商品・サービスとマッチしたターゲットを絞り込んでDMを送るというもの。ゾゾのクリエイティブで統一された封筒を使用することで、「受取人となる会員は、ゾゾさんもお勧めする商品・サービスの情報が載ったDMとして送付される利点がある」(同社)とする。
通販において、従来のカタログDMなどは自社で抱えている既存客に対するCRMやLTVの最大化のために使われることが多いが、同サービスでは新規顧客への接点づくりという観点での展開が可能。とりわけ、ファッションに興味・関心を持っていて、過去1年以内に1回以上ゾゾで購入しているアクティブ会員という明確な特性を持ったターゲットに対して、さらに細かなセグメント分けを行ってアプローチできることから、高いPR効果が期待できるとした。なお、広告主の商品・サービスによっては利用できない場合もある。
AIでDM送付先を最適化
そして、昨年から展開しているAIを活用したDMの送付先選定サービスについても、導入企業の開拓が進んでいる。
同サービスは企業の顧客データを基に、DM用に開発されたAIを活用して、顧客一人ひとりのDMへの反応率を予測して、最適な送付先を自動選定するもの。
従来型のRFM分析の場合、セグメント単位で対象者を抽出するが、同サービスでは顧客1人単位でレスポンスへの期待度を数値化するため、効率的なターゲット選定が可能になるという。「数値化する際、意味のある変数の組み合わせをAIが見つけてくれるため、今までは考えられていなかったような角度から抽出できる」(同社)と説明。特に休眠となっている層から優良顧客を掘り起こすシーンにマッチしており、様々なチャネルをまたいで顧客接点がリッチ化している企業ほど効果が高くなると見ている。
なお、今後については引き続き、通販分野での顧客開拓を重点事項に掲げ、成長途上や新規のD2C企業も含めた支援の提案を実施。メーリングだけにとどまらず、物流やBPO、リアルイベント提案など、複合的なサービスで支援していく考え。