ベルーナは9月8～9日、40代女性向けファッションブランド「ラナン」における、冬の新作アイテム展示会を都内で開催した。100商品以上を展示、インフルエンサーやメディアなども来場した。

　新作のテーマは「レトロ・フレンチ・マインド」。ヴィンテージ風でありながら、女性らしさを意識したラインアップとなっている。

　ラナンを担当する、同社企画本部第6企画室の若林剛室長は「市場のトレンドを踏まえたほか、ラナンは『大人フェミニン』をテーマにしているため、レースやプリント商材などは顧客から支持されており、ブランドの強みとも合致すると考え、テーマを決めた」と説明。フレンチカジュアルなテイストの商品を多数揃えた。

　定番アイテムとしては、「美脚シルエットタックパンツ」の派生品として、「ピンタックワイドパンツ」と「裾スリットジョガーパンツ」を投入。裏起毛素材で冬でも温かく、シワになりにくい上にストレッチ素材のため動きやすいといった特徴があることから、今冬もヒットを期待する。

　サステナブル関連では、オーガニックコットンやリサイクルポリエステルを仕様した商品を販売。木の実から採取される植物繊維の「カポック」を、ダウンに変わる素材として採用したコートも扱う。

　また、新たな取り組みとしては、障害者のアートを発信するエイブルアート・カンパニーとタイアップし、障害者アーティストの描いた絵をプリントしたアイテムを販売する。若林室長は「9月1～3日に都内で開催された、SDGs関連のイベント『グッドライフフェア』でも注目を集めたので、サステナブルな取り組みを広げていきたい」と話す。

　EC専用アイテムとしては、昨年好評だった「ファー使いビッグコート」に、丈の短いアイテムを追加。カラーもブルーを用意し、9月末から通販サイトで販売する。

　カタログ冬号のテスト版は8月中旬に発刊。テストの結果を踏まえて、10月下旬からは冬号を配布する予定。同社では近年、インスタグラムでの宣伝にも力を入れており、フォロワーは約1万9000人。「インスタでアクティブなフォロワーを増やすとともに、インフルエンサーにもアピールしていくことで、ネットにおけるラナンの知名度を高めていきたい」(若林室長)という。

　今年は残暑が厳しく、9月に入ってからも真夏日が続いていることから、秋冬商戦の立ち上がりは遅れており、販売期間が例年より短くなる懸念があるという。若林室長は「ようやく9月初週からは前年同期を上回るなど動きが良くなってきたので、残りの期間でカバーしていきたい」と語る。