寝具のネット販売などを手がけているエムールは9月1日、ユーキャンと共同開発した「睡眠セルフマネジメント講座」を新規開講した。エムールが通信教育講座を手がけるのは今回が初めてとなる。

　同講座では、体系的な知識学習と日常生活における実践サポートを通して、在宅で個々に合った睡眠セルフマネジメントの資格の習得を目指すことができる実践的なプログラムとなっている。

　エムールによると、近年は生活における睡眠の重要性がメディアで取り上げられる機会が増えた一方、中には専門性やエビデンスが希薄な睡眠改善などに関する情報がウェブ上で発信されることも少なくないという。同講座については、富山大学名誉教授でエムール睡眠・生活研究所所長の神川康子氏と、現役トップアスリートや企業における従業員の睡眠習慣指導を行ってきた上級睡眠改善インストラクター、睡眠改善インストラクターが監修を務めている。
　また、テキストに加え、受講生専用のアプリも提供しており、不眠のための認知行動療法の一技法として有効性が示されている「睡眠日誌」をベースに開発した。

　アプリに関しては、個人の睡眠課題とそれに応じたアドバイスがわかる「睡眠力チェック」機能と、記録を続けることで日々の行動と睡眠の満足度の関係を可視化できる「睡眠・生活日誌」機能の2種類を搭載。自身の睡眠の満足度を高めるためのヒントにつながるという。

　加えて、寝室環境と睡眠生活習慣に関する専門家が、具体的なアドバイスも提供する。受講期間中に1回利用できるサービスで、専門家による個別相談でサポートする。

　これまでもエムールではオリジナルの寝具商品を企画・開発し、物販を軸に事業展開をしている。一方で、睡眠の質の向上に向けたデータ収集や分析、研究開発なども専門機関である「睡眠・生活研究所」を立ち上げて長年行ってきた。

　今回はそこで積み上げたノウハウや知見を活かして、知識学習だけにとどまらず、アプリを通じた実践的な睡眠改善のサポートを通信教育として提供。今後は寝具販売事業との両輪で、睡眠関連市場を広くカバーしていく考え。