スクロール子会社でソリューション事業を手がけるスクロール360では7月、アパレルの物流に特化した「スクロールロジスティクスセンター春日部(SLC春日部)」の稼働を開始した。
同社のアパレル特化型物流センターは、静岡県磐田市に構える「スクロールロジスティクスセンター磐田(SLC磐田)」に次いで2拠点目となる。同社の勝井武二フルフィルメントサービス部長は、埼玉県に物流センターを構えた理由について「アパレル事業者といっても事業形態はさまざまで、EC専業もあれば、実店舗とECを両方手掛けている事業者もあるし、卸販売をしている事業者もある。やはり首都圏に店舗を構える企業が多いので、関東地方に物流センターを作る必要があった。また、今回の物件は居抜きではあるが、ゼロから倉庫を構築するとなると、コストも時間も必要になる。適正な運賃設定ができる立地や、昼間人口などを総合的に判断した結果、現在の場所に物流センターを構えることになった」と説明する。
同社では2年前、茨城県つくばみらい市に関東地方初拠点となる「スクロールロジスティクスセンターみらい(SLCみらい)」を開設。すでに満床に近づいており、関東地方からの出荷需要は高まりをみせている。
SLC春日部は、SLCみらいと車で1時間以内という立地のため、繁忙期にはSLCみらいが活用できるほか、関東圏の協力物流センターを使った出荷にも対応する。
商材はアパレルや雑貨のほか、靴などを主に扱う予定だが、出荷の増減(波動)にあわせるため、福袋や中元・歳暮の流通加工なども行っていく。また、倉庫管理システム(WMS)は全て同じシステムで動いていることから、案件を受託してから立ち上げまでのスピードも、従来の物流センターより短いという。
化粧品製造加工免許やそのほか許認可・免許が必要な場合も柔軟に取得対応する予定。今後は常温で保存できる菓子類などの食品も扱う予定で、アパレルだけではなく、出荷の少ない時期にはこうした商材の加工や出荷も行っていく。
アパレルだけではなく、さまざまな商材の流通加工に対応している。勝井部長は「アパレルとは違う波動を作ることで『あまり忙しくない月』が無いようにしたい。例えば、2~3月のアパレル業界はあまり動きがないが、菓子業界は忙しい。当センター以外からも出荷できるので、繁忙期に注文が集中しても安定して出荷できる点が大きな強みだ」と胸を張る。
SLC春日部の敷地面積は1万1580平方メートルで、延べ床面積は約2万平方メートル。地上3階建てとなる。
従来の拠点であるSLC磐田との違いについては「店舗や委託先も首都圏に集中している場合が多く、B〓B出荷のなかでも百貨店納品代行系やチャーター車両手配などより、迅速に対応できる」(勝井部長)。プレス加工ができるため、国内で製造した商品を引き受け、店舗に直接配送するといったことも可能だ。
SLC春日部では、基本的な物流業務から、在庫管理・季節変動対応・特殊な流通加工など専門性の高い業務まで、アパレル物流における全業務をワンストップで行う。検品からプレス加工・汚れ落としといった倉庫内での修繕、ラベル貼り・タグ付けなどの物流加工、裾上げ・刺しゅうなどの流通加工といった工程を経て、注文が入った商品をピッキングし、梱包・出荷する。
「縫製場やプレス加工などの設備機器が整っており、付加価値を高めたいアパレルブランドにとっては最適ではないか。今後は撮影スタジオも作る予定で、クライアントは商品を動かすことなく、SLC春日部で完結する。修繕やプレス加工、縫製は、1カ所で完結しない場合、横持ちコストが発生するので、当センターを利用するメリットは大きいのではないか」(同)。
刺しゅう用の機械も3台導入しており、ユニフォームへの名入れなどの加工ができる。既存顧客の合理化も含めて、倉庫内で空いた場所を有効活用し、付加価値のあるサービスを展開する。さらに、B〓B出荷への対応としては、各百貨店にあわせたタグ付けなども可能なため、直営店以外への出荷が多い事業者でも安心して商品を預けられる。
ギフトラッピングは手作業で行う。同社の場合、ブランド価値を毀損しない、丁寧なラッピングには従来から定評がある。勝井部長は「通販は消費者が箱を開けたときにどう感じるかが一番大事。CRMを強みにしていきたい」と語る。物流代行事業者間では、運賃の価格競争が激しくなっているが、スクロール360では作業品質やサービス面での差別化を図る。
同社のアパレル特化型物流センターは、静岡県磐田市に構える「スクロールロジスティクスセンター磐田(SLC磐田)」に次いで2拠点目となる。同社の勝井武二フルフィルメントサービス部長は、埼玉県に物流センターを構えた理由について「アパレル事業者といっても事業形態はさまざまで、EC専業もあれば、実店舗とECを両方手掛けている事業者もあるし、卸販売をしている事業者もある。やはり首都圏に店舗を構える企業が多いので、関東地方に物流センターを作る必要があった。また、今回の物件は居抜きではあるが、ゼロから倉庫を構築するとなると、コストも時間も必要になる。適正な運賃設定ができる立地や、昼間人口などを総合的に判断した結果、現在の場所に物流センターを構えることになった」と説明する。
同社では2年前、茨城県つくばみらい市に関東地方初拠点となる「スクロールロジスティクスセンターみらい(SLCみらい)」を開設。すでに満床に近づいており、関東地方からの出荷需要は高まりをみせている。
SLC春日部は、SLCみらいと車で1時間以内という立地のため、繁忙期にはSLCみらいが活用できるほか、関東圏の協力物流センターを使った出荷にも対応する。
商材はアパレルや雑貨のほか、靴などを主に扱う予定だが、出荷の増減(波動)にあわせるため、福袋や中元・歳暮の流通加工なども行っていく。また、倉庫管理システム(WMS)は全て同じシステムで動いていることから、案件を受託してから立ち上げまでのスピードも、従来の物流センターより短いという。
化粧品製造加工免許やそのほか許認可・免許が必要な場合も柔軟に取得対応する予定。今後は常温で保存できる菓子類などの食品も扱う予定で、アパレルだけではなく、出荷の少ない時期にはこうした商材の加工や出荷も行っていく。
アパレルだけではなく、さまざまな商材の流通加工に対応している。勝井部長は「アパレルとは違う波動を作ることで『あまり忙しくない月』が無いようにしたい。例えば、2~3月のアパレル業界はあまり動きがないが、菓子業界は忙しい。当センター以外からも出荷できるので、繁忙期に注文が集中しても安定して出荷できる点が大きな強みだ」と胸を張る。
SLC春日部の敷地面積は1万1580平方メートルで、延べ床面積は約2万平方メートル。地上3階建てとなる。
従来の拠点であるSLC磐田との違いについては「店舗や委託先も首都圏に集中している場合が多く、B〓B出荷のなかでも百貨店納品代行系やチャーター車両手配などより、迅速に対応できる」(勝井部長)。プレス加工ができるため、国内で製造した商品を引き受け、店舗に直接配送するといったことも可能だ。
SLC春日部では、基本的な物流業務から、在庫管理・季節変動対応・特殊な流通加工など専門性の高い業務まで、アパレル物流における全業務をワンストップで行う。検品からプレス加工・汚れ落としといった倉庫内での修繕、ラベル貼り・タグ付けなどの物流加工、裾上げ・刺しゅうなどの流通加工といった工程を経て、注文が入った商品をピッキングし、梱包・出荷する。
「縫製場やプレス加工などの設備機器が整っており、付加価値を高めたいアパレルブランドにとっては最適ではないか。今後は撮影スタジオも作る予定で、クライアントは商品を動かすことなく、SLC春日部で完結する。修繕やプレス加工、縫製は、1カ所で完結しない場合、横持ちコストが発生するので、当センターを利用するメリットは大きいのではないか」(同)。
刺しゅう用の機械も3台導入しており、ユニフォームへの名入れなどの加工ができる。既存顧客の合理化も含めて、倉庫内で空いた場所を有効活用し、付加価値のあるサービスを展開する。さらに、B〓B出荷への対応としては、各百貨店にあわせたタグ付けなども可能なため、直営店以外への出荷が多い事業者でも安心して商品を預けられる。
ギフトラッピングは手作業で行う。同社の場合、ブランド価値を毀損しない、丁寧なラッピングには従来から定評がある。勝井部長は「通販は消費者が箱を開けたときにどう感じるかが一番大事。CRMを強みにしていきたい」と語る。物流代行事業者間では、運賃の価格競争が激しくなっているが、スクロール360では作業品質やサービス面での差別化を図る。