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通販や実店舗などで直販事業を行う「ダイレクトマーケティング事業」の前期売上高は前期比38・8%減の51億8400万円、営業損益は8億500万円の損失(同2億9800万円の利益)だった。テレビ通販での主力商材である「スピードヒート温熱ベスト」といった季節商品が、低迷したことが響いて減収減益となっている。
巻き返しに向けて、今期についてはまず、テレビ通販において年間16アイテムのテストマーケティングを実施。四半期ごとに4アイテムのテストマーケティングを怠らず、ヒット商品の空白期間をつくらないことで、事業の安定化を図っていくという。
テレビ通販での成果は他の販路にもつなげていく考えで、ECについてはテレビ通販の受注ツールとして、シナジーを図りながら利益の最大化を加速。テレビ通販でのヒット品を軸に、生協や店舗へと販売を拡大して、PB商品の売上アップと収益アップに繋げていく考え。
加えて、ベビー・マタニティ用品のコンビが手がけていたツバメの巣由来の美容成分である「コロカリア」を原料とした化粧品ブランドの「Nanarobe(ナナローブ)」について、子会社でテレビ通販事業などを手がけるプライムダイレクトが今期に同事業を譲受。EC独自のプロモーションなども通じて、販路拡大に着手していく。
また、もうひとつの大きな柱となるのが、韓国コスメだ。同社によると、韓国から日本への化粧品輸入額は年々増加。日本輸入化粧品協会によると2022年1~3月の化粧品輸入額(ハミガキ、石けんは除く)では、国別の輸入実績で、韓国が前年同期比23・7%増の175億円、フランスが前年同期比11・3%増の170億8000万円となり、韓国が初めてフランスを超えた。一時的なブームではなく、韓国ブランドのコスメが、確実に日本で定着していると考えられることから、同社でも拡販を図っていく。
既存の「OLIVEYOUNG(オリーブヤング)」のPBブランド や、「KAHI(カヒ)」に加え、新たに契約した「hince(ヒンス)」や「ma‥nyo(魔女工場)」といった韓国の人気ブランドも誘致して、今後は日本総販売代理として国内の販売を強化していく考え。EC、実店舗販売、店舗向け卸など同社グループのもつマルチチャネルを活用していく。