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これまで、同社では幹部社員の育成に当たって外部の社外研修受講などの方法も活用していたが、より会社としてのDNAを持ちながら育成できる仕組みとして創業者の飯田裕会長兼CEOが同会議の開催を決定。40歳以下の管理職社員が参加メンバーに選出されており、この1年間は週次と月次で各テーマを決めながら行っていた。
参加者が次世代の経営陣として経営に参画する意識を持つための狙いがあり、全社経営計画策定を通じて意思決定の経験などを積んでいく。組織内の壁を越えて部門横断の場として設置し、新しい視点からの経営課題を掘り出していったという。
年間テーマの一部として、課題図書を読んで反省点をまとめあげるものや、社や部門を横断する新規事業・プロジェクトの検討、SDGsの17の目標を経営に生かしてグループとしても成長するプロジェクトを考えるといったものがあった。
具体的な成果の一例として、これまでは、1つの取引先に対して食品や化粧品といったアイケイ内の商品カテゴリーごとに別々の営業部隊がそれぞれアポイントをとって商品提案を行っていた。しかし、年度の節目でアイケイ全体での提案としてまとめて商談するという形に変更。効率性だけでなく、年に1回、会社としての計画を提示する方がクライアントにとっても提案の受け止め方に広がりが持てるという。
また、紙通販を主戦場とする立場として、印刷勉強会の実施も提言。印刷に対する基礎知識や紙のコストテーブルを把握することで、対取引先への交渉など営業のスキルアップにつながるとみている。
そのほかにも、新卒1年目のバックヤード部門については、名古屋勤務とすることを提言し、来期からの運用を開始。フルフィルメント機能が本社にあり、近くで見て関わることで社内フローへの理解度が深まり、その後の仕事を円滑に進めることができると判断している。
さらに若い世代にも対象広げる
なお、昨年にジュニアボード会議を1年間実施した上で一定の成果があったため、今年に関しては、参加メンバーからの提案も受けて、さらに若い世代からも経営意識が持てる人材育成をすることを目的に、「ベビーボード会議」を6月から開始。今後、3年間をかけて行うもので、新規事業を先導する部長や今期新たに選任されたマネージャーなど30代中心の管理職社員から選抜された男女7人が参加している。
まずは、ジュニアボード会議に参加できるスキルを身に付けることや、各事業や各社間で横の連携を取れる連帯感を創出。毎回出される課題に対して1カ月ごとに自分なりの考えをまとめ、実際の会議では座学と発表を実施していくという。幹部育成体制を充実させることで、人材面からの強化を図っていく。