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新日本製薬 社員発案から事業化、フェムケアを3年後に10億円事業へ

2022年 2月25日 17:00

 新日本製薬がフェムケア領域で新ブランドを立ち上げた。今年3月に、月経前の不調の緩和を目的としたサプリメントを発売。今後、サプリメント以外の商品や、医療など専門分野との連携も視野に、女性のヘルスケアを包括的にサポートする商品、サービスを展開していく。事業は3年後に10億円の規模を目指す。
 





 新ブランドは、「COCOROOT(ココルート)」。社員による発案を軸に事業化を決めた。育児や仕事を抱える30代女性を対象に展開。3月30日にサフランやチェストツリーなど、女性に不足しがちな栄養素を配合したサプリメント「CALMING(カーミング)」(=画像)を発売する。

 同月8日からクラウドファンディングサービス「マクアケ」で先行販売を開始。顧客の声を活用しつつ、SNSを中心にブランド認知を図る。

 新日本製薬は、20年に全社共通のテーマに「Innovation(イノベーション)」を掲げ、社員自らの発案、経営層への事業化提案を通じて新事業を検討する取り組みを始めている。フェムケア事業も心身の不調を感じた経験を持つ社員自らの発案によるもの。自身が抱える課題に着目することで、より顧客目線の商品開発を行えると考え事業化を提案した。経営直轄のプロジェクトとしてフェムケア領域への参入を決定。今後も同様のプロセスで新事業の立ち上げを進める。

 プロジェクトは、社内公募で参加メンバーを募集。ウェブマーケティングや広報・PR、経営企画部門などで経験を持つ社員5人で構成する。産婦人科医の対馬ルリ子医師監修のもと、月経前の心身の不調をケアする商品の開発を進めた。

 ここ数年、PMS(月経前症候群)など月経随伴症状をケアする商品、サービスが注目されている。一方でPMSへの理解の浸透は遅れており、市場も未成熟。月経前の不調に対しても「我慢する」といった傾向が強い。

 新日本製薬が28~45歳の女性500人を対象に行った調査でも、約8割の女性が月経前にイライラや憂うつ感、むくみや肌荒れ、眠気などさまざまな不調を感じる一方、対策を行っている層は約2割にとどまっていた。潜在化しているニーズを捉え選択肢を提案することで、女性のヘルスケアを包括的にサポートしていく。
 
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