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ヤマト運輸と日野自動車 EV車両を実証実験、超低床ウォークスルー型

2021年12月 2日 13:00

 ヤマト運輸と日野自動車は11月24日、日野が開発した超低床でウォークスルー構造(運転席から荷室への移動が車を降りずに行える)の小型EVトラックを用いた集配業務の実証実験を開始した。従来のトヨタ製ウォークスルー車両は生産を既に取り止めており、新たなウォークスルー車両を取り入れて、二酸化炭素排出の削減を図るほか、中型免許が必要だった従来車両とは異なり普通免許で運転できる新型車両の導入で女性や高齢者など多様な働き手の確保を進めていく。実証実験は都内と埼玉の2カ所の営業所で各1台ずつを配置し、来年5月末までの約6カ月間行っていく。
 


 実証実験の車両は来夏に発売を予定している「日野デュトロ ZEV」。運転席の乗降がスムーズに行える低いヒップポイント、荷室への乗降がワンステップで行えることによりドライバーの負担を軽減する超低床構造(40センチで従来のトラックの半分)、静粛性、市街地走行に必要な安全技術(誤発進抑制装置など)などが特長となっている。このうち超低床は、電動ユニットによる前輪駆動としたほか、エンジン車両などのようにトランスミッションと後輪駆動のためのシャフトがないことで可能にしたという。

 新たなウォークスルー車両の実験は、ヤマト運輸の日野日野台センター(東京都日野市)と狭山中央センター(埼玉県狭山市)の2カ所で導入して行っている。6カ月間の実験を通じて、宅配業務の現場での使い勝手などを検証していく。

 EV車両で温室効果ガス排出量の削減が求められている中、ヤマトグループは2020年1月に発表した経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」の長期目標において「2050年CO2排出実質ゼロ」を掲げており、低炭素車両の導入を進めている。日野自動車は17年に発表した「日野環境茶チャレンジ2050」で環境負荷ゼロへのチャレンジを掲げるなど、今回の車両など環境配慮を含む物流最適化に貢献する各種ソリューションの開発・提供に取り組んでいるという。

 
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