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少額の広告メニュー提供【リクルート ポンパレモールの現状と今後㊤】 ジャンル限定のセール企画も

2021年 5月13日 12:30

 今年4月1日付けの組織再編で、傘下の子会社を吸収合併したリクルート。仮想モールの「ポンパレモール」を運営していた旧リクルートライフスタイルも統合された。この5月からはリクルート各種サービスとドコモの「dポイント」の連携が始まるという大きな転換期を迎え、新たな戦略方針を打ち出していくこととなる。ポンパレモールの足元の状況や今後の展望について、責任者の常泉仁志プロデューサーに聞いた。
 








 ――昨年度を振り返って。

 「売れ筋トレンドや購入単価・点数などは前年と大きな変化はなく、引き続き、水や米、コンタクトレンズといった消費財が強かった。食品ジャンルの売り上げがリピート率も高かった。ただ、コロナの影響で言うと、やや食品の割合が高かったと感じる。中でも、取り寄せ商品がランキングの上位に入るケースが多かった。高級肉のように自宅での”プチ贅沢商材”が売れた印象。外食を控えるようになって家で手軽に食べたいという心の動きがあったのでは。

 (1回目の)緊急事態宣言の影響で、昨年3~6月頃は売り上げが上がった時期になる。この時期はマスクや除菌関連商材の比率が高かった。年間を通した流通額としては、大きく変わらず、前年の微増くらいで、比較的波があった印象。今は落ち着いている」


 ――出店者向けに取り組んだ施策とは。

 「昨年3月より検索連動広告で新しい仕組みをリリースした。それまでは、少額から広告を購入できる仕組みの用意がなかった。バナー、メール広告などを、このタイミングでこの規模の顧客に打つという形で当社の営業が対面のコミュニケーションで申し込みを受け付けて掲載する流れだった。しかし、今はシステムを通じて(出店者が)好きな時に好きな量の広告を出稿できるようになった。

 通常の自然検索連動広告と同じように、検索結果の中でPRの枠を設けて、顧客が検索したキーワードやジャンルに応じて商品をプッシュできる。内部でシステムのロジックを組んでいて単価の変更も可能なので、非常にライトな価格設計。数千円や数万円単位で出稿されている出店者もいる。今までは出稿に当たって、営業と連絡して広告枠の確認などのコミュニケーションを取る必要があったが、そこが省略できるようになったのは評価をもらっている」


 ――消費者向けの施策としては。

 「昨年は新しいキャンペーンを数多く立ち上げた。以前はどの商品を買っても一定料率を還元するのが定番の形だったが、今は期間と商品ジャンルを区切ってポイントを付与する仕組みを設け、消費者がいつ来てもお得になるという状態を作った。

 例えば、それまでは全商品対象のポイント還元を月に2回行うのが定番のパターン(通常還元率に加えて同社が7%を還元する)だったが、今は『家電』や『ファッション』のようにジャンル別還元祭として、『特定の商品ジャンルがこのタイミングで還元率が高い』という限定した内容で行っている。

 これを大体、週に1度実施しているので、消費者からの見え方としても、キャンペーンの回数が以前の月2回から倍の4回に増えた状態となる。訪問頻度は前期に比べて着実に増えたと思っている。

 還元率も今は10%にしたり13%にしたりなど、販促効率を見ながら色々と変えていっている。そのほか、ログインや検索に対してもポイントを付与する仕掛けも加えていっている」(つづく)

 
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