「レスポンスは惹句で変わる」【注目の支援サービス プランクトンR ディレクター 呂晨子】 紙媒体で潜在顧客掘り起こす
2021年 3月25日 12:30
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2024年11月21日 12:00
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――インサイト広告とはどういったものか。
「化粧品や健康食品といった単品通販では、効果・効能などストレートに訴求するケースが目立っていたが、近年は景品表示法や薬機法の取り締まりが厳しくなり、踏み込んだ表現が難しくなった。さらに、新規参入が相次いだことで類似商材が増え、単一媒体での獲得効率が悪化している」
「これまでの広告は、通販に興味がある人や使い慣れている人がターゲットだったが、今後はもっと幅広い層に訴えかける必要がある。あえてビジュアルをシンプルにし、商品情報よりもターゲットとなる消費者の悩みや理想をキャッチコピーにすることで、潜在顧客を開拓する狙いがある」
――具体的にはどんなキャッチコピーなのか。
「例えば健康食品なら、これまでは『エイジングケアに、ポリフェノール3倍のチカラを!』などというキャッチコピーで、機能性や売りとなる成分などをアピールしてきた。これがインサイト広告なら『60代。今日も、同年代に「若々しいね」と言われた!』となる。効能ではなく、ターゲットが共感する『インサイト』を前面に表現しているのが特徴だ。実際に、購入した顧客からは『60代なので広告の文言に目がいった』『今までと違う広告スタイルで読みやすかったので、飲んでみたいと思った』などと共感する声が聞かれる」
「従来型広告とインサイト広告の効果を比較するためのテストを実施したところ、インサイト型の方がレスポンス率は約2倍高かった。さらに後者はサプリメントを買うのが初めてという新規層が反応していたほか、初回定期率が向上し優良顧客が獲得できた、という効果があった」
――ユーザーが反応するキャッチコピーとはいったいどんなものか。
「重要なのはリアリティー。商品目線のキャッチコピーではユーザーには響かない。ターゲットの潜在的ニーズを把握するには、実際の声を聞く必要がある。私は公園や病院の待合室などでターゲットとなる年齢層の人たちと雑談することを心がけており、そこから生まれてきたキャッチコピーも数多い。ターゲット層のニーズを的確に把握しているという点は、他社には真似できない部分ではないかと自負している。広告の構成やデザインだけ真似ても、キャッチコピーにリアリティーがないと、レスポンスは取れないからだ」
――最近は単品通販でもネット広告に力を入れている企業が多い。
「紙媒体の予算をゼロにしてネットシフトを進めている会社は少なくない。ネットは運用型広告を使って効率的に顧客が獲得できるのが魅力だが、最近はネットでも行政の取り締まりが厳しくなっており、以前のような広告表現ができなくなっている。そのため、紙媒体に回帰する流れも出てきているが、これまでのように顕在層に向けた広告を出稿しても、新規顧客はなかなか取れないだろう。紙媒体はオールドメディアと思われがちだが、クリエイティブ次第では潜在顧客を掘り起こすことができる。そのために必要なのがインサイトという手法であり、当社にはそのためのノウハウや実績がある」