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大丸松坂屋百貨店 ファッションサブスクを開始、毎月3着を貸出し購入も可能に、高価格ブランドを提供

2021年 3月18日 12:30

 大丸松坂屋百貨店は4月1日、高価格帯ブランドの洋服を月額税込1万1880円で3着レンタルでき、気に入ったら会員価格で購入もできるファッションサブスクリプション事業「AnotherADdress(アナザーアドレス)」(=画像)をスタートする。ほとんどのブランドが日本初のサブスク正規取り扱いという百貨店の信用力を強みに、当該事業を5年で会員数3万人、在庫数20万着、売上高50~60億円規模を目指す。
 








 大丸松坂屋百貨店は、今後の成長に向けて既存事業のDX化と新規事業の開発を推進中だ。「ECが消費の世界を変えたようにサブスクやシェアリングも消費を大きく変える可能性がある」(澤田太郎社長)とし、新領域開発の第1弾としてファッションサブスクを事業化した。

 新サービス「アナザーアドレス」は、国内外の洗練されたブランドの中から毎月好きなアイテム3着を自由に選べるサブスク型のレンタルサービスだ。届いた商品のサイズやイメージ違いを考慮して1回の注文ごとに1アイテムまで交換可能にしたほか、実際に着用して欲しくなった場合は会員価格で購入することもできる。

 月額料金には往復の送料とクリーニング、基本的な修繕料金も含まれており、一般的な使用に伴う擦れやキズ、汚れは月額料金内で対応する。また、休会や退会も好きなタイミングで手続き可能だ。

 取り扱いブランドは、「マルニ」や「メゾンマルジェラ」「シーバイクロエ」といったラグジュアリー・インポートブランド、「アドーア」や「エポカ」などの百貨店ブランド、「アローブ」「サクラ」など日本のデザイナーズブランドから50ブランドをラインアップ。今後の事業拡大に合わせて順次ブランドを拡充する。

 利用者はビジネスウーマンや企業のマネジメント層、次世代リーダー・起業家などに加え、モノの所有に対する意欲の違いで購入しなかった層や価格面で購入できなかった潜在顧客層を想定する。

 ウェブ注文に限定し、サブスク型のストックビジネスとすることで、従来の百貨店が抱えるリアル店舗依存やフロービジネスからの事業モデルの分散にも挑戦する。

 マーケットでのポジションについては、日本のファッションレンタル市場にある”価格志向・スタイリストによる利便性追求”ではなく、海外で大きな市場となりつつある”洗練されたブランドラインアップ・消費者自身が今着たいものを選択できる自由さ”で、日本での新たなマーケットを開拓する。

 将来的にはサブスク展開をメンズファッションやスポーツ、ホーム、アート領域に広げることも視野にある。

 「アナザーアドレス」は3月12日にサイトを公開し、事前会員登録の受け付けを開始。サービスの利用は4月1日からとなる。

 なお、当該事業は大丸松坂屋が事業主体として注文を受け、サステナブルな取り組みを推進する3PL事業者や配送会社、クリーニング会社、リサイクル事業者とパートナーシップを組んで洋服を届ける。
 
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