情報サイトの運営などを行うオールアバウトの子会社で通販事業などを展開するオールアバウトライフマーケティングがコロナ禍を追い風に運営するサンプリング通販サイト「サンプル百貨店」や昨夏から運営を行うNTTドコモの仮想モール「dショッピング」で売り上げを順調に伸ばしているようだ。今期のこれまでの状況と今後の展開について土門社長に聞いた。
――「サンプル百貨店」が昨年10月で累計利用者が300万人を突破するなど順調だ。
「昨年4月の緊急事態宣言の発令以降、外出自粛の影響等でECの利用が高まった。『サンプル百貨店』でも食品、飲料、日用品、衛生用品などの商材をもともと得意としてきたため、緊急事態宣言以降は売り上げが大きく伸びた。7~9月からは落ち着きを見せ始めたが、現在まで前年よりも売り上げは高目の水準を維持している。また、コロナ禍でキャッシュレス決済が浸透したことで各決済事業者によるキャンペーンなどから利用できるサイトとして『サンプル百貨店』の認知度が向上して新規利用者が増えたこともある」
――売れ筋に変化はあるのか。
「人々の在宅比率が高まっていることで『中食・内食・即食・簡便』『家庭内での使いやすさ』というニーズが高まっており、それにフィットする商材の売れ行きが伸びている。例えばパスタや冷凍食品など即食・簡便な食品やラベルレスのペットボトル飲料なども伸びている。これはオフィスや外では飲み終えたらゴミ箱に捨てればよいが、自宅の場合、『ラベルをはがす』という手間があるため、ラベルレスを求める方々が増えたものだと思う。また、『コロナ疲れ』から、”プチ贅沢品”が昨年後半から年末にかけて売れ筋となってきた。例えば海産物や高級な菓子類、おせちなどだ。年末年始はもともとこうした商材の売れ行きはよいが、今回は例年以上に販売数量も増え、単価も上がった。加えて、コロナ禍によって健康志向が高まったためなのか、サプリメントや『健康』を認知しやすい素材を使った飲料や食品なども販売額が伸びた」
――昨年7月1日から、オールアバウトと資本業務提携関係にあるNTTドコモが「運営する仮想モール「dショッピング」をオールアバウトライフマーケティングが運営主体となって出店事業者の支援や顧客サポート、システム構築などを行なっていく形となった。現在までの進捗は。
「運営を我々が行うようなって半年が経過したが、これまでは運営や販促、各加盟店との関係性構築など足元を固めることに主眼を置いてやってきた。一方で『サンプル百貨店』を通じてナショナルブランドメーカーとの深い付き合いがある当社の強みを生かし、そうしたメーカーに提案をさせて頂き新しいキャンペーンや販促活動を一生懸命にやっていこうという動きを徐々に始めているところだ」
――「dショッピング」の売れ行きは。
「具体的な数字は開示できないが堅調に推移してきている。『サンプル百貨店』同様、年末年始には食品が特に売れ行きを伸ばした」
――一方で「サンプル百貨店」の利用者らを招待してメーカーら参加企業の商品やサンプル品を配布し、商品のPRを行うイベント「リアルサンプリングプロモーション(RSP)」はコロナの影響で開催できていない。
「これまで四半期に1回程度のペースで開催してきたRSPは昨年3月から開催を休止している。ただ、6月からはオンラインイベント『リアルサンプリングプロモーションライブ』という形で実施している。抽選で選んだ1000人の参加者に事前に出展企業各社の食品や衛生用品など約40点を入れたサンプルボックスを送付して、出展企業はRSP用のユーチューブチャンネルを介して参加者に自社の商品の特徴などをライブ配信で説明できるものだ。参加者はイベント参加後、自身のSNSなどに商品の感想などの投稿をしてもらう形だ」
――手ごたえは。
「イベントが成立するにはどれだけの出展を企業から得られるかが重要だが初回の6月のトライアルで34社から出展を頂けた。その後、9月と12月に実施し、今年度中は3月にも実施する予定だが年間通じて累計136社、参加者は7000人あまりとなる見通しでリアルイベントとそん色ない規模で実施できている。出展企業が自らの商品の特徴を会場で紹介する企業プレゼンや各企業のブースで商品の試飲や試食などができる催事コーナーなどでできていた来場者との濃密なコミュニケーションはできないものの、オンラインだからこそ商品の特徴などの理解が深まりやすいなどの利点もあり、そこで集まる来場者からのSNSの投稿数といったパフォーマンスという意味ではオンラインの方がむしろあがっており、商品のプロモーションの場というRSPの目的をしっかりと果たせており、手ごたえを感じている」(つづく)
――「サンプル百貨店」が昨年10月で累計利用者が300万人を突破するなど順調だ。
「昨年4月の緊急事態宣言の発令以降、外出自粛の影響等でECの利用が高まった。『サンプル百貨店』でも食品、飲料、日用品、衛生用品などの商材をもともと得意としてきたため、緊急事態宣言以降は売り上げが大きく伸びた。7~9月からは落ち着きを見せ始めたが、現在まで前年よりも売り上げは高目の水準を維持している。また、コロナ禍でキャッシュレス決済が浸透したことで各決済事業者によるキャンペーンなどから利用できるサイトとして『サンプル百貨店』の認知度が向上して新規利用者が増えたこともある」
――売れ筋に変化はあるのか。
「人々の在宅比率が高まっていることで『中食・内食・即食・簡便』『家庭内での使いやすさ』というニーズが高まっており、それにフィットする商材の売れ行きが伸びている。例えばパスタや冷凍食品など即食・簡便な食品やラベルレスのペットボトル飲料なども伸びている。これはオフィスや外では飲み終えたらゴミ箱に捨てればよいが、自宅の場合、『ラベルをはがす』という手間があるため、ラベルレスを求める方々が増えたものだと思う。また、『コロナ疲れ』から、”プチ贅沢品”が昨年後半から年末にかけて売れ筋となってきた。例えば海産物や高級な菓子類、おせちなどだ。年末年始はもともとこうした商材の売れ行きはよいが、今回は例年以上に販売数量も増え、単価も上がった。加えて、コロナ禍によって健康志向が高まったためなのか、サプリメントや『健康』を認知しやすい素材を使った飲料や食品なども販売額が伸びた」
――昨年7月1日から、オールアバウトと資本業務提携関係にあるNTTドコモが「運営する仮想モール「dショッピング」をオールアバウトライフマーケティングが運営主体となって出店事業者の支援や顧客サポート、システム構築などを行なっていく形となった。現在までの進捗は。
「運営を我々が行うようなって半年が経過したが、これまでは運営や販促、各加盟店との関係性構築など足元を固めることに主眼を置いてやってきた。一方で『サンプル百貨店』を通じてナショナルブランドメーカーとの深い付き合いがある当社の強みを生かし、そうしたメーカーに提案をさせて頂き新しいキャンペーンや販促活動を一生懸命にやっていこうという動きを徐々に始めているところだ」
――「dショッピング」の売れ行きは。
「具体的な数字は開示できないが堅調に推移してきている。『サンプル百貨店』同様、年末年始には食品が特に売れ行きを伸ばした」
――一方で「サンプル百貨店」の利用者らを招待してメーカーら参加企業の商品やサンプル品を配布し、商品のPRを行うイベント「リアルサンプリングプロモーション(RSP)」はコロナの影響で開催できていない。
「これまで四半期に1回程度のペースで開催してきたRSPは昨年3月から開催を休止している。ただ、6月からはオンラインイベント『リアルサンプリングプロモーションライブ』という形で実施している。抽選で選んだ1000人の参加者に事前に出展企業各社の食品や衛生用品など約40点を入れたサンプルボックスを送付して、出展企業はRSP用のユーチューブチャンネルを介して参加者に自社の商品の特徴などをライブ配信で説明できるものだ。参加者はイベント参加後、自身のSNSなどに商品の感想などの投稿をしてもらう形だ」
――手ごたえは。
「イベントが成立するにはどれだけの出展を企業から得られるかが重要だが初回の6月のトライアルで34社から出展を頂けた。その後、9月と12月に実施し、今年度中は3月にも実施する予定だが年間通じて累計136社、参加者は7000人あまりとなる見通しでリアルイベントとそん色ない規模で実施できている。出展企業が自らの商品の特徴を会場で紹介する企業プレゼンや各企業のブースで商品の試飲や試食などができる催事コーナーなどでできていた来場者との濃密なコミュニケーションはできないものの、オンラインだからこそ商品の特徴などの理解が深まりやすいなどの利点もあり、そこで集まる来場者からのSNSの投稿数といったパフォーマンスという意味ではオンラインの方がむしろあがっており、商品のプロモーションの場というRSPの目的をしっかりと果たせており、手ごたえを感じている」(つづく)