寝具の輸入販売を行うフラグスポートが抗ウイルスの機能を訴求する寝具を発売した。培養した新型コロナウイルスで効果を検証。9月に開始したウェブの先行予約販売は、計画比2倍の注文を得たとしている。11月以降、アマゾンや楽天、ヤフーなどの外部ECの展開、卸販売も始める。
 
　新製品は、「マニフレックス×ハイキュヴィロブロック」シリーズ(=画像)。独自の繊維加工技術を持つスイスのHEIQ(ハイキュ)社が持つ、「抗バクテリア・抗ウイルス」の技術を採用した。マットレスや三つ折りのウィングタイプ(サイズ別に価格は、税込3万8500円～26万4000円)、シーツや枕カバーなど5品目17商品を展開する。

　機能は、中国以外で初めて新型コロナウイルスの培養に成功したピーター・ドハーティ感染・免疫研究所で評価した。サンプル生地にウイルスを30分間接触させ、残存ウイルスを測定する方法で、99・99%のウイルス減少を確認したという。即効性も重視。付着ウイルスは1分後に98・3%、5分後に99・6%除去されたという。

　9月17日から開始した先行予約販売は、約1カ月で4000件超を受注。購入者は、50代以降が約8割を占めており、「新型コロナに対する高齢者の重症化リスクの危機意識が反映されたものでは」(同)とする。朝日新聞や読売新聞の医療特集面や生活情報欄、週刊誌等でも広告を展開。10月21日から通常販売を開始している。

　フラグスポートは、イタリア発の寝具「マニフレックス」の総輸入販売元。「マニフレックス」は、世界99カ国で展開されている。自社通販では、月平均5000件以上の購入がある。

　新型コロナをめぐっては、科学的検証が不確かな対策品も氾濫している。「機能を備えた製品が誤った内容で誇張されることは危険。薬機法に抵触しない範囲の確かな情報で認知を図る」(同)としている。政府の専門家会議メンバーである舘田一博日本感染症学会理事長からも検証結果について「非常に信頼できる」(同)とのコメントを得ているという。