フィギュア商品や玩具を取り扱う大網の2020年5月期の通販売上高は前年比横ばいの約183億円となった。上半期は二桁成長だったものの、下半期は新型コロナウイルスの影響が直撃した。今期については海外向け物流での課題解消やウェブメディアへの露出強化を図っていく。
前期については国内で発売予定の商品生産が遅延したほか、海外向けでは受注は取れているものの、日本郵便の国際郵便サービスの停止により出荷が滞ったことから減収となった。
昨年度のトレンドを見ると、人気漫画「鬼滅の刃」のグッズやフィギュアが好調に推移。コロナ禍前の2月に秋葉原の実店舗で行ったイベントでは、専用スペースを使って、限定商品の販売や来店者へのプレゼント企画などを実施。SNSでの告知に加え、テレビの情報番組でも取り上げられたことから、翌日以降のECへの流入が拡大。元々得意としていた男性コアファンだけでなく、小学生やその親などライトユーザーにも人気がある作品であったことから、幅広い層の新規顧客を獲得できたとする。
今年に入ってからはディズニーのスマートフォンゲーム「ツイステッドワンダーランド」の関連グッズがヒット。女性向け作品であることから女性顧客の開拓につながっている。そのほか、国内では仕入れ先のメーカーと組んだ限定流通商品や限定特典などがヒットした。
海外については依然としてフィギュアの人気が強く、バンダイの超合金や有名ゲームタイトルのグッズなどが好調だった。国内と同様に海外でもコロナ禍でECシフトが進んだことで受注を獲得した。
今期に関しては、受注自体は国内外とも好調であるが、引き続き海外への出荷が大きな課題となる。停止中の国際郵便と違い、民間クーリエサービス(国際宅配便)は料金が割高であることから、代替手段を模索。同社の海外事業所を利用して現地のネットワークから船便による新たな物流手段を立ち上げることで解消を図っていく考え。リードタイムではやや長くなるものの、8、9月をめどに停滞していた荷物の出荷ができると見ている。
実店舗と連動した情報発信
なお、同社では秋葉原に2つの実店舗を運営しているが、元々、海外からの観光客も多く来ていたことから、コロナに伴い来店者数が減少。今期についても、3密度を避けるため、リアルでの大規模なイベントが開催しづらいため、ウェブ上での企画やフェアが新規顧客を呼び込む重要な接点となる。
意識的にウェブメディア向けの露出を増やしていくことで、これまで実店舗が持っていた広報販促の役割を補完していく。キャンペーンやCSR活動などリリース配信を強化。また、海外向けには動画活用も検討している。
アニメファンであるインフルエンサーは多く、直近では英語圏向けにチャンネルを持っている米国のインフルエンサーが、店に来た様子の動画を公開。英語アカウントのフォローワーが瞬く間に増加したという。今回は、インフルエンサーが私的に行ったものであったためコストはかかっていないが「起用の仕方だと思うが、親和性が高くないといけない。『面白かった』で終わるのではなく、特に海外向けだと収益もきちんと念頭に置かなくてはいけない」(同社)とした。メーカーと違い、小売りであることから商品単品ではなく、「あみあみ」というブランドそのものが認知されるような使い方が必要になるようだ。
関連してメディア露出としてはテレビ局が企画したウェブ動画にも出演。コロナで巣籠り需要が顕著となる中、フィギュアの人気ランキングを紹介する様子を実店舗を舞台に配信するなど、精力的に行った。
そのほか、コロナで停滞していた商品の仕入れ体制については、海外生産がメインであったため前期末は遅れがあったが、今期に入ってからは以前の供給体制の水準に戻っている。
いずれにしても世界的に外出機会が縮小していることから、在宅中のコンテンツとしてアニメの注目度は高くなると見ている。関連してグッズなども嗜好品の選択肢の一つとして需要が高まることが期待されており、ECを軸に国内外の両面で顧客開拓を図っていく考え。
前期については国内で発売予定の商品生産が遅延したほか、海外向けでは受注は取れているものの、日本郵便の国際郵便サービスの停止により出荷が滞ったことから減収となった。
昨年度のトレンドを見ると、人気漫画「鬼滅の刃」のグッズやフィギュアが好調に推移。コロナ禍前の2月に秋葉原の実店舗で行ったイベントでは、専用スペースを使って、限定商品の販売や来店者へのプレゼント企画などを実施。SNSでの告知に加え、テレビの情報番組でも取り上げられたことから、翌日以降のECへの流入が拡大。元々得意としていた男性コアファンだけでなく、小学生やその親などライトユーザーにも人気がある作品であったことから、幅広い層の新規顧客を獲得できたとする。
今年に入ってからはディズニーのスマートフォンゲーム「ツイステッドワンダーランド」の関連グッズがヒット。女性向け作品であることから女性顧客の開拓につながっている。そのほか、国内では仕入れ先のメーカーと組んだ限定流通商品や限定特典などがヒットした。
海外については依然としてフィギュアの人気が強く、バンダイの超合金や有名ゲームタイトルのグッズなどが好調だった。国内と同様に海外でもコロナ禍でECシフトが進んだことで受注を獲得した。
今期に関しては、受注自体は国内外とも好調であるが、引き続き海外への出荷が大きな課題となる。停止中の国際郵便と違い、民間クーリエサービス(国際宅配便)は料金が割高であることから、代替手段を模索。同社の海外事業所を利用して現地のネットワークから船便による新たな物流手段を立ち上げることで解消を図っていく考え。リードタイムではやや長くなるものの、8、9月をめどに停滞していた荷物の出荷ができると見ている。
実店舗と連動した情報発信
なお、同社では秋葉原に2つの実店舗を運営しているが、元々、海外からの観光客も多く来ていたことから、コロナに伴い来店者数が減少。今期についても、3密度を避けるため、リアルでの大規模なイベントが開催しづらいため、ウェブ上での企画やフェアが新規顧客を呼び込む重要な接点となる。
意識的にウェブメディア向けの露出を増やしていくことで、これまで実店舗が持っていた広報販促の役割を補完していく。キャンペーンやCSR活動などリリース配信を強化。また、海外向けには動画活用も検討している。
アニメファンであるインフルエンサーは多く、直近では英語圏向けにチャンネルを持っている米国のインフルエンサーが、店に来た様子の動画を公開。英語アカウントのフォローワーが瞬く間に増加したという。今回は、インフルエンサーが私的に行ったものであったためコストはかかっていないが「起用の仕方だと思うが、親和性が高くないといけない。『面白かった』で終わるのではなく、特に海外向けだと収益もきちんと念頭に置かなくてはいけない」(同社)とした。メーカーと違い、小売りであることから商品単品ではなく、「あみあみ」というブランドそのものが認知されるような使い方が必要になるようだ。
関連してメディア露出としてはテレビ局が企画したウェブ動画にも出演。コロナで巣籠り需要が顕著となる中、フィギュアの人気ランキングを紹介する様子を実店舗を舞台に配信するなど、精力的に行った。
そのほか、コロナで停滞していた商品の仕入れ体制については、海外生産がメインであったため前期末は遅れがあったが、今期に入ってからは以前の供給体制の水準に戻っている。
いずれにしても世界的に外出機会が縮小していることから、在宅中のコンテンツとしてアニメの注目度は高くなると見ている。関連してグッズなども嗜好品の選択肢の一つとして需要が高まることが期待されており、ECを軸に国内外の両面で顧客開拓を図っていく考え。