前号に引き続き、仮想モールの「Qoo10」を運営するイーベイジャパンに、食品ジャンルの強化を起点としたリピーターの獲得施策について寺村宏フードカテゴリー室長に話を聞いた。
――フードカテゴリーの底上げがもたらすメリットとは。
「フードカテゴリーはお米や水、その他食材など、一度気に入ればまた次の購買が期待できるものなので、モールの中でも重要なポジションとなる。当然、良い商品を出さないといけないので、それだけ良いセラーさんを開拓していくことが大事になる。繰り返しになるが、Qoo10は若い女性顧客が多いので、色々とアイテムがある中でも、健食・サプリメントは特に伸びしろが期待できる分野だろう。
会社としても20年はこのジャンルでの露出を増やしていくことを考えている。これまでも、外部のウェブメディアでの露出枠を確保して情報発信したり、会員へのメルマガ、スマホアプリでのプッシュメッセージなどを使ってきたが、こうしたところは引き続き行っていく。
現状、人気があるものとしてはダイエット系のサプリメント。大きくは2つのパターンがあり、1つはプライベートブランドでコスパのある1カ月数百円の商品。もう一方はナショナルブランドでテレビCMも放映しているようなメジャーな商品。完全に二極化している。
ダイエットは女性だけでなく男性にも需要があるので、美容系のサプリメントなどと同じ枠に出して露出してもダイエットの方が一番動きがある」
――今後の戦略について。
「2つ大きな考えを持っている。19年と同様に大手のセラーさんの開拓を強化することだが、実際に大手販売店様の出店も決まっている。また、他モールで実績を挙げているセラーさんの出店話も複数進んでいる。若い女性を新しくターゲットにしたいセラーさんにとっては、Qoo10が一番メリットを感じてもらえる場だと思う。
また、他のモールと比べた時の差別化のポイントとして、Qoo10では以前から韓国商材に関して特に顧客からの人気が高い傾向にあった。20年は今一度、それを強化したいと考えており、Qoo10でしか買えないような韓国関連商品を食品でも増やしていく。まだまだ、新たに入ってもらえるセラーさんもいると思うので、(出店開拓の)営業面からもテコ入れしているところだ」
――特に重視していくこととは。
「いずれにしても、フードだけに関わらず商品数を増やしていくことはQoo10全体の課題でもある。今は、コスメでもファッションでも差別化できている商品は何なのかに原点回帰している。例えば、チケット販売であれば韓国のチケットを売っていこうなど。今はそれぞれのカテゴリーで差別化できるポイントを確認しているところ。
元々、お得な商品があるということも”コスパモール”を掲げるQoo10にとって独自の差別化ポイントになっているのではないだろうか」
個人販売がEC市場の底上げに
――国内のEC市場をどう見ているか。
「市場環境的には日本国内のEC化率はまだ2桁には届いていない状況で、韓国や欧米と比べてもまだまだこれからも伸びる市場だと思っている。これまではネットで売る側も個人というよりかは会社だったが、CtoCアプリの影響もあって、消費者が売り手に回る機会もかなり増えている。今後はそうした動きがより加速していくと感じている。
そういった意味ではQoo10は月額の固定費や初期出店費用がかかるモールではないので、個人で販売している人が『モールでもそうした売り方ができるのか』と感じて出店が増えることも考えられる。モール全体を見ても、一昔前と比べて出店に関わるスキームはかなり楽になった。今はスマホで商品写真を撮って、早ければその数分後には掲載でき、売ることもできる時代だ。こうした流れの中で個人プレイヤーが売り手として徐々に増えていくこともEC市場全体の底上げにつながっていくのではないだろうか」(おわり)
――フードカテゴリーの底上げがもたらすメリットとは。
「フードカテゴリーはお米や水、その他食材など、一度気に入ればまた次の購買が期待できるものなので、モールの中でも重要なポジションとなる。当然、良い商品を出さないといけないので、それだけ良いセラーさんを開拓していくことが大事になる。繰り返しになるが、Qoo10は若い女性顧客が多いので、色々とアイテムがある中でも、健食・サプリメントは特に伸びしろが期待できる分野だろう。
会社としても20年はこのジャンルでの露出を増やしていくことを考えている。これまでも、外部のウェブメディアでの露出枠を確保して情報発信したり、会員へのメルマガ、スマホアプリでのプッシュメッセージなどを使ってきたが、こうしたところは引き続き行っていく。
現状、人気があるものとしてはダイエット系のサプリメント。大きくは2つのパターンがあり、1つはプライベートブランドでコスパのある1カ月数百円の商品。もう一方はナショナルブランドでテレビCMも放映しているようなメジャーな商品。完全に二極化している。
ダイエットは女性だけでなく男性にも需要があるので、美容系のサプリメントなどと同じ枠に出して露出してもダイエットの方が一番動きがある」
――今後の戦略について。
「2つ大きな考えを持っている。19年と同様に大手のセラーさんの開拓を強化することだが、実際に大手販売店様の出店も決まっている。また、他モールで実績を挙げているセラーさんの出店話も複数進んでいる。若い女性を新しくターゲットにしたいセラーさんにとっては、Qoo10が一番メリットを感じてもらえる場だと思う。
また、他のモールと比べた時の差別化のポイントとして、Qoo10では以前から韓国商材に関して特に顧客からの人気が高い傾向にあった。20年は今一度、それを強化したいと考えており、Qoo10でしか買えないような韓国関連商品を食品でも増やしていく。まだまだ、新たに入ってもらえるセラーさんもいると思うので、(出店開拓の)営業面からもテコ入れしているところだ」
――特に重視していくこととは。
「いずれにしても、フードだけに関わらず商品数を増やしていくことはQoo10全体の課題でもある。今は、コスメでもファッションでも差別化できている商品は何なのかに原点回帰している。例えば、チケット販売であれば韓国のチケットを売っていこうなど。今はそれぞれのカテゴリーで差別化できるポイントを確認しているところ。
元々、お得な商品があるということも”コスパモール”を掲げるQoo10にとって独自の差別化ポイントになっているのではないだろうか」
個人販売がEC市場の底上げに
――国内のEC市場をどう見ているか。
「市場環境的には日本国内のEC化率はまだ2桁には届いていない状況で、韓国や欧米と比べてもまだまだこれからも伸びる市場だと思っている。これまではネットで売る側も個人というよりかは会社だったが、CtoCアプリの影響もあって、消費者が売り手に回る機会もかなり増えている。今後はそうした動きがより加速していくと感じている。
そういった意味ではQoo10は月額の固定費や初期出店費用がかかるモールではないので、個人で販売している人が『モールでもそうした売り方ができるのか』と感じて出店が増えることも考えられる。モール全体を見ても、一昔前と比べて出店に関わるスキームはかなり楽になった。今はスマホで商品写真を撮って、早ければその数分後には掲載でき、売ることもできる時代だ。こうした流れの中で個人プレイヤーが売り手として徐々に増えていくこともEC市場全体の底上げにつながっていくのではないだろうか」(おわり)