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パーソナルサプリ「パーソナルワン」(=画像、30日分)は、2月20日から通販で展開する。食習慣や生活習慣に関する45問のアンケート、ビタミンやミネラルなど栄養素の充足状態を把握する尿検査キット(税込5500円)から健康状態を分析する。測定結果から基本栄養素の「ベースサプリ」と、個々の悩みに応じた「健康悩み対策サプリ」を組み合わせて提供。粒数や種類により組み合わせは10億通り以上になる。商品は、組み合わせにより約4000円から約4万円の価格で販売する。
事業モデルは、一般的なサプリメントと同水準の利益率で設計している。まずは月にサプリメントの購入に5000円前後を使える50~60代の中高齢層を中心に顧客獲得を進める。大々的なプロモーションは予定しておらず、既存顧客への提案から始める。
顧客対応は、専用の電話窓口を設け、栄養士や薬剤師の資格を持つオペレーターが、薬との飲み合わせなど相談に対応する。また、食事管理アプリ「あすけん」を提供するaskenのサービスと連携。食生活改善のアドバイスを受けられるサービスを無料で提供する。蓄積した食事記録からより最適な「ベースサプリ」の提案にもつなげる。
健康食品市場は、約1兆円の規模があるとされる。利用が一般化する一方で、現在も日常的な利用は全人口の3割程度にとどまるという。「自分に本当に必要な栄養素が分からない」といった声も数多く寄せられており、市場拡大のネックになっていた。島田社長も「個々の生活者に合わせた製品の提供がメーカーとしての宿願だった」と話す。
中期経営計画では、「機能性表示食品の活用」、「食品メーカーとのコラボレーションによるユーザーのすそ野拡大」、「パーソナライズ対応」を健食事業の成長の柱に据える。パーソナルサプリを通じて、サプリメントの有用性を発信できれば価値の浸透につながり、市場拡大から事業の成長余地も広がるとみる。将来的に、中国など海外市場での展開も視野に入れる。
通常、栄養状態の把握には血液検査が用いられる。ただ、採血には痛みを伴う。このことが、パーソナライズの浸透を図る上でも課題になっていた。ファンケルでは、身体に負担をかけず鉄分や亜鉛等の栄養成分を測定する方法を、外部企業と共同で技術開発した。