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 キユーピー 「花粉」対応の機能性表示食品、乳酸菌と相乗効果、原料供給も

2020年 1月16日 13:15

 キユーピーが鼻の不快感に対応した機能性表示食品を発売する。機能性表示食品として初めて「花粉」の表示を行う。子会社のトウ・キユーピーを通じて主に通販で展開。初年度に1億円の売り上げを目指す。乳酸菌と合わせた配合で相乗効果が得られることから、通販で認知を高めつつ、拡大する乳酸菌市場を追い風に原料供給も積極的に展開していく。
 










 新商品「ディアレ」(=画像、30日分60粒、税込3780円)は、機能性関与成分として、「酢酸菌GK―1」と「GABA」を配合。「花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減することが報告されています」(酢酸菌GK―1)、「仕事や勉強による一時的な精神的ストレスや疲労感を軽減する機能が報告されています」(GABA)といった機能を表示する。機能性は、研究レビューで評価した。

 これまで鼻の不快感に対応した届出は、23件ある(1月11時点)。ただ、「ハウスダスト」「ほこり」の影響を背景にしたもの。「花粉」への訴求は初めてだ。

 1月9日から予約販売を始め、同月24日から通販を行う。当面は既存顧客へのアプローチやパブリシティの活用で素材の認知向上を図っていく。キユーピーの楽天市場店やアマゾンで販売することも検討する。

 キユーピーの機能性表示食品は、サプリメント形状では「ヒアルロン酸Na」を配合した肌の保湿関連の「ヒアロモイスチャー240」「ヒアロビューティー」に続くもの。これら商品も自社通販で成分の認知を高めつつ、原料供給の拡大を図ってきた。「酢酸菌GK―1」も同様に通販で認知を高め、原料供給につなげる。

 とくに「酢酸菌GK―1」は、単体での配合より乳酸菌と合わせた配合で、鼻の不快感等に関する相乗効果が得られる試験データがあるという。乳酸菌を配合した抗アレルギー関連の市場は拡大基調にあり、競争が激化している。「酢酸菌GK―1」の配合で、他社製品との差別化を提案していく。耐熱性や無味無臭であること、死菌であり製造ラインの汚染防止にもなることから加工適性も高いという。

 「酢酸菌」は、アルコールからお酢の成分である酢酸を作る菌。お酢の製造中にろ過されて取り除かれる。キユーピーでは、マヨネーズなどの原料の食酢を製造する中で、酢酸菌の研究を進めていた。

 16年には、酢酸菌酵素を使った商品開発の社内公募で、飲酒ケアを目的にした健康食品「よいとき」を発売。通販のほか、外部ECやドラッグストアを通じて展開している。17年度の公募で今回の商品開発を行った。
 
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