サンスターが育毛訴求のヘアケア市場に参入する。男性向け新ブランドを立ち上げ、10月1日から外部ECを中心に展開。商品は、エイジングケア成分として男性に一定の認知がある「亜鉛」を軸にラインアップする。2020年12月期に1億円の売り上げを計画。将来的に商品ラインの拡充や販路拡大を進めつつ、数十億円規模のブランドに育成することを目指す。
サンスターは、爽快感や洗浄力で訴求するトニックシャンプーの草分け的存在。「サンスタートニック」のブランドで知られる。一方、育毛訴求では後発組になる。
従来の育毛シャンプーは、樹脂やシリコンで毛髪を外側からコーティングすることで、髪にハリやコシを与えるものが主流だった。新ブランドは、毛髪内部に存在し、髪のハリやコシに関係する亜鉛量と髪の関係に着目。独自の浸透技術で髪内部に亜鉛の浸透を図り、今ある髪を内側から強くする”活毛”で訴求する。40歳前後から加齢とともに毛髪内部の亜鉛が減少することで、髪のハリ・コシが低下するという。
シャンプーのEC購入者層では、亜鉛不足と髪のハリ・コシの関係に対する認知が約2割にとどまるのに対し、亜鉛の機能に対する関心層は4割に上る。このため、啓発により市場の創出が期待できるとみる。「亜鉛」は、男性のエイジングケアのイメージもある。
新ブランド「MAGMAS(マグマス)」は、第1弾商品として「マグマスシャンプー」(=
画像(上)、400ミリリットル、税抜3200円)を発売する。今後、「亜鉛」を軸に育毛剤やスタイリング剤、スキンケア・ボディケア関連の商品をラインアップし、トータルエイジングケアブランドとして育成することも視野に入れる。
プロモーションは、育毛シャンプーの販路として定着するウェブを中心に行う。
9月19日からユーチューブなどで商品の認知を図るウェブ動画(=
画像(下))を配信。都内を中心にタクシー広告や交通・屋外広告を展開し、ターゲットとなる40歳前後の男性の生活導線でリーチすることで、情報感度の高い層に認知を図っていく。ジムやホテルなどターゲット層と親和性の高いタッチポイントで商品体験の機会も設けていく。プロモーションでは、”髪の化身”を表現した「マグマスマン」をイメージキャラクターとして展開していく。
販路は、外部ECを活用。まず、アマゾンで先行発売し、ECリテール、自社通販など販売チャネルを広げていく。将来的にアジアを中心とする海外展開、店販ルートの展開も視野に入れる。
アジア展開も視野<市場参入の勝算は?>
「健康寿命は医学的に疾病のない状態だけでは達成されない」。9月19日に行われたサンスターの新製品発表会で、消費財事業を統括する鈴木裕子執行役員はそう語った。孤独がもたらす健康リスクへの対応や、社会性の維により初めて達成されるものとみる。男性のエイジングの悩みへの対応もその一つ。参入の勝算を鈴木氏に聞いた。
――育毛シャンプーの市場は、アンファーなど新興企業が先行しており、後発になる。
「当時、男性向けヘアケア製品を扱う多くの企業が悔しい思いをした。今では3、4000円の価格帯の機能性シャンプーが一般に受け入れられ、ECを中心にユーザーも定着している。当時、購入した30代が今は40代。その世代に関心の高い情報と、トニックシャンプーで培った技術を提供することで従来と異なるアプローチができると考えている」
――ブランド育成に向けた取り組みは。
「日本は高齢化社会で世界に先行している。将来、アジアも高齢化が進む。中国、台湾の方々も髪質の面では日本と同様の悩みを持っている。今から知見を蓄積することで、将来的な海外展開も見えてくる。ダイレクトビジネスに対するリテラシーも高く期待している」
――育毛剤より訴求は弱い。
「ユーザー層は、効果の面で育毛剤に対する諦観もある。男性のインサイトに寄り添い、どのようなプロモーションが最適であるかの検証は重ねていきたい」
サンスターは、爽快感や洗浄力で訴求するトニックシャンプーの草分け的存在。「サンスタートニック」のブランドで知られる。一方、育毛訴求では後発組になる。
従来の育毛シャンプーは、樹脂やシリコンで毛髪を外側からコーティングすることで、髪にハリやコシを与えるものが主流だった。新ブランドは、毛髪内部に存在し、髪のハリやコシに関係する亜鉛量と髪の関係に着目。独自の浸透技術で髪内部に亜鉛の浸透を図り、今ある髪を内側から強くする”活毛”で訴求する。40歳前後から加齢とともに毛髪内部の亜鉛が減少することで、髪のハリ・コシが低下するという。
シャンプーのEC購入者層では、亜鉛不足と髪のハリ・コシの関係に対する認知が約2割にとどまるのに対し、亜鉛の機能に対する関心層は4割に上る。このため、啓発により市場の創出が期待できるとみる。「亜鉛」は、男性のエイジングケアのイメージもある。
新ブランド「MAGMAS(マグマス)」は、第1弾商品として「マグマスシャンプー」(=画像(上)、400ミリリットル、税抜3200円)を発売する。今後、「亜鉛」を軸に育毛剤やスタイリング剤、スキンケア・ボディケア関連の商品をラインアップし、トータルエイジングケアブランドとして育成することも視野に入れる。
プロモーションは、育毛シャンプーの販路として定着するウェブを中心に行う。
9月19日からユーチューブなどで商品の認知を図るウェブ動画(=画像(下))を配信。都内を中心にタクシー広告や交通・屋外広告を展開し、ターゲットとなる40歳前後の男性の生活導線でリーチすることで、情報感度の高い層に認知を図っていく。ジムやホテルなどターゲット層と親和性の高いタッチポイントで商品体験の機会も設けていく。プロモーションでは、”髪の化身”を表現した「マグマスマン」をイメージキャラクターとして展開していく。
販路は、外部ECを活用。まず、アマゾンで先行発売し、ECリテール、自社通販など販売チャネルを広げていく。将来的にアジアを中心とする海外展開、店販ルートの展開も視野に入れる。
アジア展開も視野<市場参入の勝算は?>
「健康寿命は医学的に疾病のない状態だけでは達成されない」。9月19日に行われたサンスターの新製品発表会で、消費財事業を統括する鈴木裕子執行役員はそう語った。孤独がもたらす健康リスクへの対応や、社会性の維により初めて達成されるものとみる。男性のエイジングの悩みへの対応もその一つ。参入の勝算を鈴木氏に聞いた。
――育毛シャンプーの市場は、アンファーなど新興企業が先行しており、後発になる。
「当時、男性向けヘアケア製品を扱う多くの企業が悔しい思いをした。今では3、4000円の価格帯の機能性シャンプーが一般に受け入れられ、ECを中心にユーザーも定着している。当時、購入した30代が今は40代。その世代に関心の高い情報と、トニックシャンプーで培った技術を提供することで従来と異なるアプローチができると考えている」
――ブランド育成に向けた取り組みは。
「日本は高齢化社会で世界に先行している。将来、アジアも高齢化が進む。中国、台湾の方々も髪質の面では日本と同様の悩みを持っている。今から知見を蓄積することで、将来的な海外展開も見えてくる。ダイレクトビジネスに対するリテラシーも高く期待している」
――育毛剤より訴求は弱い。
「ユーザー層は、効果の面で育毛剤に対する諦観もある。男性のインサイトに寄り添い、どのようなプロモーションが最適であるかの検証は重ねていきたい」