ネット販売事業などを展開するCROOZ SHOPLISTは、運営するファストファッションモール「SHOPLIST.com by CROOZ」の流通額拡大とともに、認知率の上昇が進んでいる。ファッションECの消費環境に変化が生じる中、さらなる成長に向けた事業展開について、張本社長に詳しい話を聞いた。
――ファッションECにおける消費動向の変化をどう見ているか。消費者が求めるファストファッションの価値の変化について。
「使われ方が変わってきた。2012~15年頃はファストファッションを買う人はそれしか買っておらず、顧客も若い人で限られた資金の中で洋服を買っているような限定的な層だった。変化してきた一番の要因としては、例えばコートは高いが下に着るものは安いなど、高いものとファストファッションを組み合わせる人が多くなったということ。
また、ショップリストでも大型商業施設に出店しているようなリアルのブランドの出店が増えてきたので、メインの顧客の年齢層も若干上がって30~35歳くらいとなり、使う金額も大きくなっている」
――ショップリストはF1層がメイン顧客というイメージがあった。
「開始から7年経っているので、(当時)20代だった人たちが上がっていることもあるが、顧客分布をみると意外と上のレイヤーの人達も購入している。『母と一緒に買っている』という使われ方も聞くので、自分たちとしては狙った方向にきている。
例えば『しまむら』さん(など大手リテールの実店舗で)の買われ方というのが30~40代の母親と一緒に中高生の子供が一緒に買いに来て、父親の下着なども合わせて買っている。1回でまとめて何着か買われるので、年間LTVで見ると確実に上がってくると考えられる。『母親』を獲得できると未来の顧客の獲得につながるのが非常に大きいと思う」
――ここ数年のトレンドの読み辛さに対してどう応えることが大事か。
「顧客は洋服を買いに来ているので品ぞろえがまず一番。トータルプラットフォームは色々あるが、結局どこで買うかとなると商品が一番あってある程度の価格割引があるところが選ばれる。何か商品を探した時に同じ物でも色々な価格帯が出てきて、インセンティブ条件もそれぞれ違う。
顧客からすれば、まず、商品があるかないか、次にインセンティブと商品の価格が適正かどうか、そして物流が早いか遅いかという優先順位になっている。こうした優先順位が最大化されているプラットフォームしか残らないと思う」
――流通額も重要な指標となる。
「以前から思っていたのは(流通額で)200億円を超えるということが、プラットフォームの役割だと感じていた。それ以下だと逆にM&Aをされてしまう。200億円を超えた当社も今年4月にはF1の認知で80%超となったので、やはり流通額は一つの目安になる」
――EC事業環境については。
「悪くはないと思う。今は各ブランドがオフィシャル(自社EC)を強化している。『在庫を取られないか』、『プラットフォームの役割がなくならないか』という話も言われるが、ECリテラシーが底上げされるので自分たちにとってはとてもありがたいことだと捉えている」
――リアルのブランドの出店数が増えたことでのメリットとは。
「ショップリストは800ブランドの出店があるが、その内15%が実店舗を展開しており、そうするとかなりの数の実店舗が日本全国にあるということになる。これを使わない手はない」
――実店舗スタッフのコーディネートなどをサービス化するということか。
「その通りで、あとは実店舗在庫について23区であれば物流関連会社を使って顧客に配送することもできる。やはりどれだけ効率的に無駄を無くすかということ。世の中的に最大のインフラはやはりコンビニで、電波で言うとキャリア。3大コンビニ・3大キャリアとどう連携していくかということも重要。
プラットフォームとして商品を拡充しなくてはいけないので、まずはたくさんのブランドに出店してもらうことが第一。その次に価格の適正化。セールをし過ぎてもプラットフォームとブランドの体力が無くなってしまうので、結局、継続できない。その次がロジスティクス。この3つを最大化できればと思う」
――スタッフコーディネートサービスの考え方としては。
「先ほどの店舗数の話で、仮に1店舗に5人いたとしても合計するとかなりのスタッフ数になる。仮に毎月、それだけの人数分のスタッフコーディネートが上がってくればそれはとてつもないコンテンツとなる。色々なブランドの服を横串で見せることができるように意識を変えるともっと良くなると思う。
例えば渋谷の”カリスマ店員”がいても地方の顧客がすぐ見に来ることは難しい。しかし、それを見せられるのがウェブなので、最先端のファッションや合わせ方、トレンドをしっかりと自分のブランド軸で提案できる。価格、品質、生地、ボディサイズも人それぞれ違うので、新しい洋服にチャレンジできる楽しさを提供したい。日常でファッションチャレンジができることに(ファストファッションを扱う)ショップリストの価値があると思う」
――ファッションECにおける消費動向の変化をどう見ているか。消費者が求めるファストファッションの価値の変化について。
「使われ方が変わってきた。2012~15年頃はファストファッションを買う人はそれしか買っておらず、顧客も若い人で限られた資金の中で洋服を買っているような限定的な層だった。変化してきた一番の要因としては、例えばコートは高いが下に着るものは安いなど、高いものとファストファッションを組み合わせる人が多くなったということ。
また、ショップリストでも大型商業施設に出店しているようなリアルのブランドの出店が増えてきたので、メインの顧客の年齢層も若干上がって30~35歳くらいとなり、使う金額も大きくなっている」
――ショップリストはF1層がメイン顧客というイメージがあった。
「開始から7年経っているので、(当時)20代だった人たちが上がっていることもあるが、顧客分布をみると意外と上のレイヤーの人達も購入している。『母と一緒に買っている』という使われ方も聞くので、自分たちとしては狙った方向にきている。
例えば『しまむら』さん(など大手リテールの実店舗で)の買われ方というのが30~40代の母親と一緒に中高生の子供が一緒に買いに来て、父親の下着なども合わせて買っている。1回でまとめて何着か買われるので、年間LTVで見ると確実に上がってくると考えられる。『母親』を獲得できると未来の顧客の獲得につながるのが非常に大きいと思う」
――ここ数年のトレンドの読み辛さに対してどう応えることが大事か。
「顧客は洋服を買いに来ているので品ぞろえがまず一番。トータルプラットフォームは色々あるが、結局どこで買うかとなると商品が一番あってある程度の価格割引があるところが選ばれる。何か商品を探した時に同じ物でも色々な価格帯が出てきて、インセンティブ条件もそれぞれ違う。
顧客からすれば、まず、商品があるかないか、次にインセンティブと商品の価格が適正かどうか、そして物流が早いか遅いかという優先順位になっている。こうした優先順位が最大化されているプラットフォームしか残らないと思う」
――流通額も重要な指標となる。
「以前から思っていたのは(流通額で)200億円を超えるということが、プラットフォームの役割だと感じていた。それ以下だと逆にM&Aをされてしまう。200億円を超えた当社も今年4月にはF1の認知で80%超となったので、やはり流通額は一つの目安になる」
――EC事業環境については。
「悪くはないと思う。今は各ブランドがオフィシャル(自社EC)を強化している。『在庫を取られないか』、『プラットフォームの役割がなくならないか』という話も言われるが、ECリテラシーが底上げされるので自分たちにとってはとてもありがたいことだと捉えている」
――リアルのブランドの出店数が増えたことでのメリットとは。
「ショップリストは800ブランドの出店があるが、その内15%が実店舗を展開しており、そうするとかなりの数の実店舗が日本全国にあるということになる。これを使わない手はない」
――実店舗スタッフのコーディネートなどをサービス化するということか。
「その通りで、あとは実店舗在庫について23区であれば物流関連会社を使って顧客に配送することもできる。やはりどれだけ効率的に無駄を無くすかということ。世の中的に最大のインフラはやはりコンビニで、電波で言うとキャリア。3大コンビニ・3大キャリアとどう連携していくかということも重要。
プラットフォームとして商品を拡充しなくてはいけないので、まずはたくさんのブランドに出店してもらうことが第一。その次に価格の適正化。セールをし過ぎてもプラットフォームとブランドの体力が無くなってしまうので、結局、継続できない。その次がロジスティクス。この3つを最大化できればと思う」
――スタッフコーディネートサービスの考え方としては。
「先ほどの店舗数の話で、仮に1店舗に5人いたとしても合計するとかなりのスタッフ数になる。仮に毎月、それだけの人数分のスタッフコーディネートが上がってくればそれはとてつもないコンテンツとなる。色々なブランドの服を横串で見せることができるように意識を変えるともっと良くなると思う。
例えば渋谷の”カリスマ店員”がいても地方の顧客がすぐ見に来ることは難しい。しかし、それを見せられるのがウェブなので、最先端のファッションや合わせ方、トレンドをしっかりと自分のブランド軸で提案できる。価格、品質、生地、ボディサイズも人それぞれ違うので、新しい洋服にチャレンジできる楽しさを提供したい。日常でファッションチャレンジができることに(ファストファッションを扱う)ショップリストの価値があると思う」