【ストリームの仮想モール戦略】 「あす楽」「プライム」で成長、モール内広告は化粧品で活用
2019年 5月20日 13:00
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もともと、同社は価格比較サイト「価格.com」から自社サイトへの誘導をメインの販路としており、仮想モールにはあまり力を入れていなかった。マザーズへの上場を果たした07年ごろは、価格.comで最安値を付けることも多かったが、10年ごろの家電エコポイント制度による特需後の反動が長引いたこともあり、近年は売り上げがやや低迷。価格.comも「集客ボリュームはあるが、やや落ちてきている」(右田哲也取締役)こともあり、以前ほどの安値戦略は取っていない。
そこで、ここ数年は仮想モールの店舗を強化。年末商戦施策や顧客へのポイント施策を積極的に行っている。「アマゾンマーケットプレイス」では、在庫管理・商品配送代行サービス「フルフィルメント by Amazon」を17年11月に導入。業務効率改善を図っており、売り上げも好調に推移している。また、18年にはKDDIの仮想モール「ワウマ」にも新規出店した。
右田取締役は「消費者のサイトの選び方はどんどん変わってきているので、当社もそれにあわせて変わっていかなければならない。最初に力を入れたのは楽天市場だが、最初はポイント戦略などもトライ&エラーを繰り返していた」と明かす。家電は価格を優先するユーザーが多い商材だが、利益率が薄いだけに、手数料が発生する仮想モールでは自社サイトよりも価格を上げざるを得ない。「モール内の競合も手数料は払っているので条件は同じ。楽天市場の良いところはポイントで囲い込めることで、楽天で買い物をし続けている人は、安くても当社の自社サイトには買いに来ない。これまでとは違う、いろいろな顧客を取り込めるのが仮想モールの良いところだ」(右田取締役)。