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コックス EC限定ブランドの第2弾、LGBTQ層の服の悩みを解消へ専用サイト開設

2019年 3月14日 13:10

 イオングループで衣料品専門店を展開するコックスは4月18日、LGBTQ(性的マイノリティー)向けのECブランド「8marbull(エイトマーブル)」をスタートする。自社通販サイト「コックス公式オンラインストア」とは別に新ブランド専用のサイトを開設して臨む。

 昨今は同性婚などLGBTQ層を巡る社会的な動きが広がりつつある中、当該層をメインターゲットにしたファッションブランドがほとんど存在しないことから、コックスではEC限定で新ブランドを立ち上げ、LGBTQの人たちが抱える、ファッションに対する不満や課題の解消を目指す。

 LGBTQ層にはさまざまなタイプの人が存在するため、「エイトマーブル」ではLGBTQを公言するインフルエンサーをブランドプロデューサーに起用。スタート時は4人のプロデューサーを置き、それぞれのフィルターを通して商品をセレクトする。

 今春夏シーズンは韓国系ファッションの買い付けが中心で、ルーズシルエットのスウェットやパーカー、シャツ、ニットベスト、パンツ、ジーンズなど体のラインが出にくい商品を多く展開(画像)。中心価格帯は5000円程度という。

 スタート時のアイテム数は約30型で、韓国で人気のアパレルブランド「フライノック」の商品も一部販売するほか、毎月新しいブランドを追加していく。

 秋冬シーズンからは、自社のオリジナルアイテムについても予約品を中心に投入する計画で、売れ筋などを分析して展開する。

 初年度はECチャネルに専念し、各ブランドプロデューサーのファン層の取り込みを図るが、来年をメドに、原宿などを候補にポップアップストアを展開してブランド認知を高める考え。

 日本でもLGBTQ層は人口の10%近くに上るという調査もあることから、「LGBTQのカルチャーを発信できるブランドとして育てたいし、期待値も非常に高い」(竹中真幸デジタル戦略部長)とし、将来的にはD2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)のブランドとして、顧客一人ひとりに合ったサイズ感で商品を届けることも視野にあるようだ。

 新ブランドの売り上げ計画は初年度7000万円で、3年後には10億円を目標にしている。

 なお、コックスは2017年4月に20代女性をターゲットにした同社初のEC限定ブランド「ノッチ」を投入。商品のシルエットや着くずし感などを重視した写真撮影や、身長に対応したボトムのサイズ展開や品ぞろえを充実させたこともあり、本格展開から1年間で1億円強を売り上げるなど好評を得ており、「エイトマーブル」を含め、今後もECブランドを積極的に開発していく方針だ。

 
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