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ユーグレナは「ユーグレナ」を使った商品の通販展開のほかに、バイオ燃料事業も手がける。一方のデンソーは2008年から藻類の研究を開始。2014年には「ボツリオコッカス」という藻類を使ったハンドクリームの開発・販売を手がけ、現在は増殖が速くオイル蓄積能力が高い「コッコミクサKJ」の培養を行っている。
両社で「コッコミクサKJ」などデンソーで開発した藻類を使った健康食品や化粧品、飲料などの販売を目指す。デンソーが藻類の機能性成分の研究を進め、ユーグレナが商品の開発や販売のノウハウを提供し、共同で商品化を進めていく。
ユーグレナは現在、およそ27万人の定期顧客に商品を提供している。デンソーの藻類を商品化する上で「当社のバリューチェーンを使うことで、単独で販売チャネルを作るよりもはるかに早く収益化を実現できる」と出雲社長。「コッコミクサKJ」などを使った商品の通販展開をユーグレナが支援する。
また、ユーグレナが持つバイオテクノロジーについての知見と、デンソーが得意とする工場の自動化などの技術を掛け合わせ、藻類の培養生産性を高める。現時点ではユーグレナの工場で作られるバイオ燃料は1リットルあたり1万円かかる。デンソーの技術力を使って藻類の大量培養を行うことで25年までに1リットル100円にまで下げることを目標に掲げる。
「コッコミクサKJ」についてユーグレナの出雲社長は「『ユーグレナ』とは違う気象条件でも育つため、互いに相互補完ができる」と説明。精製工場で「ユーグレナ」だけでなく「コッコミクサKJ」も使うことで原料を多様化し、バイオ燃料の安定供給の実現につなげる考え。