アスクルが運営する個人向け日用品通販サイト「LOHACO(ロハコ)」で日用品のプライベートブランド(PB)の展開を始めた。生活の悩みを改善できる機能性に加え、デザイン性を重視した商品作りを行い、競合他社との差別化を図る狙い。第1弾としてタオルを発売した。5月にはオーラルケア用品およびランドリー用品を投入していく計画。
アスクルが展開を始める日用品のPB「LOHACO Lifestyle」は「ロハコ」の主要ターゲット層である子育て中の主婦層などに向けて、生活における悩みを改善できる機能性を持ちつつ、デザイン性も兼ね備えた商品を開発、販売していくもので、第1弾として、優良なタオルを製造する愛媛・今治のメーカーと組んで独自タオル「ライフスタイルタオル」の販売を4月19日から始めた。キッチン用、ヘアドライ用、バス用、フェイス用、トイレ用と用途に合わせてサイズ感や使用する素材、形状、機能などを変えた5種類のタオル(=写真)を展開する。なお、色はベージュとグレーの2色展開。フェイス用のみベージュとホワイトとなる。
例えば台所で使われるタオルは食事の支度をしながら何度も手を拭くことが多く、また折りたたんだ状態でシンクのそばにかけて使用されることを考え、「ライフスタイルタオル」の「キッチン用」では吸水量や速乾性、耐洗濯性に優れた中空糸「スピンエアー」および抗菌防臭機能を持つ銀糸「ミューファン」などを素材として使用し、吸水性や抗菌防臭を持ち、また洗濯後もソフトな肌触りを保持するようなタオルとした。なお、キッチンで使いやすいよう折らずにかけられる横22センチ、縦70センチというサイズとし、フックにかけて使用できるようループを付けるなど形状にもこだわった。また、トイレで使用するタオルでは複数人で使用し、手を拭いて濡れたまま長時間放置されがちで清潔感を保ちにくいことを考慮し、「トイレ用」は部屋干し臭の原因菌の繁殖を抑制する糸「クラフレッシュ」を使用するなどしている。
このほか、洗髪後に髪の毛を拭くためのタオル「ヘアドライ」用では素材にはキューティクルが痛みにくいようスーピマとベンベングを紡績した中空糸を使用し、ロングヘアでもしっかりと髪を巻ける長さである横34センチ、縦100センチと長めのサイズに。洗面で使用する「フェイス用」ではなめらかで摩擦が少なく肌あたりがやさしく、また、洗顔後のスキンケアやメイク時に面倒なタオルの毛羽落ちがしにくいよう、真珠粉を練り込んだレーヨンと綿を使った糸「パールコット」を使用している。
機能性が異なるタオルが一目で判別できるよう表面に「KITCHEN」や「BATHROOM」といったイラスト付きのアイコンタグを付けた。
価格は「キッチン用」が1枚税込1000円(2枚セットは税込1600円)、「ヘアドライ用」が同1400円(同2400円)、「バス用」が同2000円(同3600円)、「フェイス用」が同1200円(同2000円)、「トイレ用」が同(同)。5種類のタオルをセットにした「コンプリートセット」は税込6000円(各種2枚ずつの10枚セットは同1万円)で販売する。
「ロハコ」ではこれまでも子会社の嬬恋銘水が製造販売する天然水「LOHACOWater」や受注後に物流センター内の精米所で精米して発送する「ろはこ米」など食品などではPB商品を展開してきたが日用品でのPB展開は珍しい。水や米といった注文頻度が高い商材のPBは受注を呼び込む「トラフィックビルダー」としての要素が強いようだが、「LOHACO Lifestyle」はそうした役割とは一線を画し、競合他社との日用品における差別化を図るためのモノ作り挑戦していく考え。タオルの発売後、5月にはオーラルケア用品とランドリー用品をそれぞれ投入する予定。その後も売れ行きや顧客の反応などを見ながら他のジャンルでの展開も検討していく考え。