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楽天とAirMap社 無人航空機管制で合弁

2017年 3月24日 17:26

 楽天は3月15日、都内で「ドローン事業に関する戦略発表会」を開催し米AirMapと無人航空機管制(UTM)ソリューションを提供する合弁会社を設立したと発表した。国内の商用ドローン運行者と空域管理者へ空域に関する情報を提供することで、安全にドローンが運行できるようサポートする。千葉県内のゴルフ場で商品をデリバリーする世界初の商用ドローン(「そら楽」)を実験した楽天は今後、UTMへの取り組みも始めドローン事業に一層注力していく。

 合弁会社の商号は「楽天AirMap株式会社」。出資比率は楽天51%、AirMap社49%。代表取締役には楽天でドローンのプロジェクトリーダーをつとめる向井秀明氏が就任し、AirMap社のマーカスCEOも代表取締役に就いた。

 AirMap社のUTMソリューションはオープンプラットフォームで、現在125カ所以上の空港や空域管理者が同社の空域管理者向けツールを利用し、周辺空域の提供、飛行記録・飛行状況の確認、デジタル飛行通知の受信、ドローン操縦者とのコミュニケーションに活用しているという。

 楽天AirMapはAirMap社のプラットフォームを日本用にローカライズし、早ければ今年中盤に提供できる体制にするという。広大な敷地を持つ大学、自治体、公園管理者などに空域情報をスマホなどのデバイスから蓄積してもらい、その情報をドローン運行者へ提供していくことになる。

 今後、地図データ提供者とのパートナーシップや利用する大学・自治体などの募集を行っていく。また国内で類似のサービスを提供するところはあるが、空域管理者が入力するツールを提供するところは少ないとし、その点を新会社の優位性としている。

 楽天執行役員兼新サービス開発カンパニープレジデントの虎石貴氏は発表会で「ドライバー不足や高齢化はじめ、アクセスが困難なエリアへモノを届けることがドローンで可能になる。ドローンの活用が今後活発化することを見据え、安全にドローンを使えるように国内でUTMの共同ベンチャーを立ち上げた」と合弁会社設立の経緯を語った。

 またAirMap社のマーカスCEOは「AirMap社のプラットフォームは300万件以上のドローンで利用され、毎日10万回のフライトがある」と自社の実績を述べた。

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