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プレミアアンチエイジングがブランディングを強化、コミュニケーション戦略を転換

2025年 4月10日 12:00

 プレミアアンチエイジングは、コミュニケーション戦略を見直す。チャネル横断のマーケティング部署を新設。通販・卸販売など各販売チャネルのブランディング、販促施策に一貫性を持たせる。

 今中間(8~1月)の売上高は前年同期比約28%減の70億円と苦境が続く。通販、卸ともに約3割減と前年を下回った。広告宣伝費を大幅に削減し、効率的な運用に努める。

 「デュオ」の売り上げは、約6割を占める。ただ、主力のクレンジングバームは競争環境が激化している。店頭では、1000円台の低価格商品の参入が進む。バーム剤型も、コロナ禍を経て外出機会やメイクの機会が増え、オイル剤型の支持が復調している。

 こうした中、今年4月に、チャネルと連動したコミュニケーション施策、販促を統括する「マーケティングマネジメント本部」を新設。ブランド戦略を見直す。

 業績低迷とマーケティング統括部署新設の背景について、本部長に就任した上村敬吾氏は、「単品通販は、緻密に設計した仕組み・手法で売る。効果のある施策に寄せることで、ブランドメッセージ、訴求、クリエイティブの同質化が進む。ウェブの広告費高騰もその仕組み自体が顧客から飽きられている側面があるのではないか。通販の延長線上に打開策はなく、単品通販ブランドの見え方ではなく、ブランディングをしっかり意識して購買につなげる」と話す。

 主力スキンケア「デュオ」は、今年2月の15周年の節目でリニューアルした。これを機に、製品やブランドの体験機会などイベントを増やし、使用感や満足度に関するUGCの増加でブランド価値を高める。

 ブランディングも、美容成分や保湿などの機能性、美容理論を適切に理解して情報発信できるインフルエンサー等を戦略的に選び、関係強化に努める。

 今年1月には、ブランドのイメージキャラクターに、製品の愛用歴がある新木優子さんを起用。新CMの展開を始めた。これまではオファーなど「価格訴求」が中心だったが、「価値訴求」によるブランド価値の浸透に比重を置く。

 主力バームのリニューアルでは、通常商品(90㌘、約4000円)より、小容量サイズ(66㌘、約3000円)の商品を展開。利便性が高いことから持ち運びや旅行用のニーズから販売が堅調に進む。
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