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ヤマト運輸の労組は春季労使交渉で賃上げと労働環境の改善を要請しているという。一部報道では2018年3月期の宅急便個数が17年3月期の水準を上回らないよう求めているほか、長時間労働につながる再配達や時間帯指定サービスなどを見直すこともなども求めているとしたが、これらについて同社では「特に具体的な検討を行っているわけではない」(広報戦略部)としている。
同社は2月1日付で「働き方改革室」を新設し、労組要請前に労働環境改善に乗り出した。適正な労働時間管理が行えるような環境整備と長時間労働対策を講じるよう取り組み始めている。
親会社のヤマトホールディングスは今期(17年3月期)第3四半期決算でデリバリー事業を中心に想定以上の業務量となり、特に都市部で物量が集中したためにコストを要して減益になった。さらに通期でも利益面を下方修正し、2期連続の減益となる見通し。人手不足の深刻化が業績面へ影響しているため、荷受量抑制を含めた対応に動かざるを得ない状況にあると見られる。