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日本ランズエンド 商品に応じ使い分ける「6種類」の裾上げサービスで差別化

2015年 8月27日 11:39

081.jpg 「多彩な裾上げ、賜ります」。日本ランズエンドは8月24日から、パンツで実施している裾上げサービスを一新した。パンツの素材などに応じて6種類の裾上げの方法を用意した。ジーンズ類には「チェーンステッチ」(=左写真参照)、ニット製品には「ニットステッチ」などと縫い方を変えて、それぞれのパンツにマッチした裾上げに対応する。これまでと同様、裾上げ後の返品交換にも対応する。従来まで裾上げの縫い方は1種類で対応していたが、多様な種類・素材のパンツを販売するようになったため、それに対応すべく裾上げの縫い方も増やすことにした。ただ、これまで無料で実施していた裾上げを有料化した。

 同社では8月24日販売分のパンツから裾上げサービスを一新、従来までは縫い方は一般的な「シングルステッチ」のみで対応していたが、近年に入り、これまでのカジュアルパンのだけでなく、ジーンズやビジネスパンツなど様々なタイプのパンツの販売を始め、商品に合致した裾上げ方法の必要性や顧客からの要望もあったことから、刷新後は縫い方、裾上げ方法を6種類に増やした。なお、こうした裾上げ方法の実施は米ランズエンドを含めて海外のランズエンドでは実施しておらず、日本独自の展開となるようだ。

 裾上げサービスの刷新後は、裏側に三つ折りにし、表側にステッチが見えるように縫い、仕上げにハンドアイロンを施したカジュアルパンツなどを対象とした「カジュアルステッチ」、特別なミシンを使用し丈夫で洗濯後は独自のアタリが出てくるなどの特徴もあるジーンズ専用の「チェーンステッチ」、裏側にひとつ折りにしてニットの伸縮性が保たれるよう専用ミシンで生地端をまたぐようにカバーステッチをかけ、表は2本のステッチが見えるニットパンツ用の「ニットステッチ」の3種類の縫い方のほか、ビジネスシーンなどで着用するドレスパンツ用として、端にロックミシンでほつれ止めを施し、裏側にひとつ折りし、表からステッチが見えないように縫い、ハンドアイロンで仕上げた「まつり仕上げ(シングル)」、まつり仕上げ(シングル)を行った後に、表側にひとつ折りし、小さく糸で折り目を留めた「まつり仕上げ(ダブル)」、まつり仕上げのかかと側の裏側の当て布を施し、靴擦れによる裾の痛みを防止しパンツを長持ちさせる「靴擦れ防止布付きまつり仕上げ(シングル・ダブル)」の合計6種類の裾上げ方法を用意した。これまでの同様股下の長さを1センチ刻みで指定でき、裾上げの幅を決めることができる。裾上げは受付後、最短3日で行い、顧客宅に配送する。

 これまで裾上げサービスは無料で実施していたが刷新後は有料とし、税込350円(「靴擦れ防止布付きまつり仕上げ(シングル・ダブル)」のみ550円)を徴収する。裾上げを希望しない顧客には裾を始末していない裁ち切りの状態で配送する。

 なお、裾上げ有料後も従来通り、商品の無料返品交換には応じ、返品交換商品にも同様に裾上げを行った上で交換する。

 競合他社でも数種類の裾上げ方法を用意しているが、返品交換に対応していなかったり、「まつり仕上げ」などの一部の裾上げ料金が500円代と高額で実施しているようだ。日本ランズエンドでは多様な裾上げ方法を用意しつつ、安価かつ裾上げ後も無料で返品交換に応じることなどで差別化したい考えだ。



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