ヤマトマルチメンテナンスソリューションズ（ＹＭＭ＝本社・東京都江東区、金井宏芳社長）は、中小の家電ネット販売事業者などの販売店をターゲットとした「クロネコ延長保証サービス」の１周年にちなみ、昨年12月１日から今年１月31日にかけて行った消費者キャンペーンで、延長保証サービスの加入促進や販売店に提供するサービス導入効果のデータ収集などに手応えを感じているようだ。

　ＹＭＭの「クロネコ延長保証サービス」は、保証会社のプロダクト・ワランティ・ジャパン（ＰＷＪ）と提携して展開するもの。ＹＭＭの「宅急便」を使った電器製品の回収修理ノウハウとＰＷＪ家電保証ノウハウを融合し、メーカー保証期間終了後の一定期間、製品の回収・修理などを行う。

　昨年12月に行った「『クロネコ延長保証１周年ありがとう！』キャンペーン」は、「クロネコ延長保証サービス」を扱う通販サイトで家電製品の購入とあわせ同サービスに加入した顧客を対象としたもので、応募者全員の中から抽選で１００人に、全国の名産品を、さらにＷｅｂアンケートに回答した顧客の中から抽選で20人に非売品の「クロネコミニカーセット」を進呈するという内容だ。

　同キャンペーンの成果としては、まず期間中の全体の延長保証加入件数がキャンペーン開始前（２０１２年11月）と比べ18・７％増加。冬のボーナス商戦に合わせた展開に加え、ＹＭＭのキャンペーンサイトに設けたサービス導入事業者のリンクを通じた送客効果もあったもようで、同サービスを導入する販売店の約６割で加入件数が増加したという。

　ミニカーセットを景品としたアンケートには約１０００人が回答しており、それによると、顧客が延長保証に加入した製品カテゴリーは「ＰＣ・タブレットＰＣ」の40％が最も多く、これに「映像・ＡＶ製品（テレビ、ブルーレイ等）」の26％、「カメラ・ムービー」の15％が続いた。

　また、延長保証に加入した理由では「充実した保証内容で安心なため」（39％）、「保証料が安かったため」（31％）、「サイト上に案内があったため」（18％）の順。製品を購入したショップを選んだ理由では、「価格が安かった」（59％）、「くちコミの評判が高かった」（14％）に続いて「アフターサービスが充実していた」（11％）が入るなど、顧客が家電製品を購入する際、延長保証などのアフターサービスを重視し、それが購入する販売店を選ぶ材料になっていることを改めてうかがわせる結果となった。

　「クロネコ家電延長保証サービス」は、サービス導入販売店が増えており、スタートから１年数カ月で延長保証加入件数が５万件を超えるなど順調に拡大。一方で、販売店が保証に加入した顧客の声を聞けく機会がなく、導入効果が十分に把握できていない面もあったが、アンケート結果を販売店にフィードバックしたところ、「今後の参考になると喜ばれた」（ＹＭＭ）という。

　ＹＭＭでは、今回のキャンペーン結果を踏まえ、延長保証サービスの提供とともに、サービス導入販売店通販サイトのリンクページ常設など、売り上げ拡大策の展開も検討していく構えだ。