アマゾンジャパンは12月上旬から、１週間限定で大型セールを始める。米国では年間で最もネット販売が盛り上がりを見せる「ＣｙｂｅｒＭｏｎｄａｙ（サイバーマンデー）」になぞらえ、「日本版サイバーマンデー」として、１週間にわたって毎日１００点以上を対象とした「タイムセール」などを実施して拡販する。同社では今年からタイムセールを軸とした大型セールを積極的に実施し、効果を上げている模様で今回のセールもそれを受けたものと見られる。また、競合の楽天やヤフーもそれぞれの仮想モールで12月初旬にタイムセールを軸とした大型セールを展開することもなども踏まえ、それらに対抗したい狙いもあるようだ。

　アマゾンジャパンが12月10日の午前12時から同16日の午後11時まで実施するのは「ＣｙｂｅｒＭｏｎｄａｙ　７日間限定タイムセール」。アマゾンでは以前からほぼ毎日、「タイムセール」自体は実施しているが、対象商品数は多い時で数十点、対象ジャンルも例えば「毎週火曜日は『スポーツ＆アウトドア』」など商材ジャンルを限定して実施しているが、セール中の期間は家電やキッチン用品、アパレル、アクセサリーや時計など様々なジャンルの売れ筋商品を対象に、期間中、日替わりで毎日１００点以上を通常価格よりも割り引いた金額で、個数限定で販売する。期間中累計で約２０００アイテムをタイムセールする予定。タイムセールの対象となる商品情報などは、通常のタイムセールの際と同様、同社のツイッターやフェイスブックなどで通知する予定。

　同社では例年、ボーナス時期やクリスマスシーズンとなる12月にはセールを実施してきたが、競合などとの差別化や消費者へのアピール力を高めるため、今年から12月のセールを「ＣｙｂｅｒＭｏｎｄａｙ　７日間限定タイムセール」とすることにした。

　「米国では11月の第４木曜日の『感謝祭』の休暇明けの翌月曜日は『ＣｙｂｅｒＭｏｎｄａｙ』と呼ばれオンラインショッピングの売り上げが急増する。そのため米国のネット販売業界ではホリデーシーズンのセールを開始する日でもあり、ネット販売が１年で一番盛り上がる日として知られている」（同社）とした上で、「日本では12月が冬のボーナス時期で12月上旬から多くの通販サイトでセールが始まる時期。当社でも12月２週目が年間で最もお客様がサイトを訪れる」（同）とし、米国の「ＣｙｂｅｒＭｏｎｄａｙ」をなぞらえ、12月の第２月曜日を「日本版の『ＣｙｂｅｒＭｏｎｄａｙ』」として「記念日」の有料登録などを行う日本記念日協会にアマゾンが申請、認定されたという。

　米アマゾンではすでにタイムセールを軸とした「ＣｙｂｅｒＭｏｎｄａｙ」のセールを行っているが今後、アマゾンジャパンでも「ＣｙｂｅｒＭｏｎｄａｙ」という名称を使って毎年、同時期にセールを行っていく考えだ。

　アマゾンジャパンでは今年に入ってから「タイムセール」を軸とした大型セールを積極化させており、夏には「ボーナスタイムセール」として、秋には「秋のタイムセール」という名称で、今回の「ＣｙｂｅｒＭｏｎｄａｙ　７日間限定タイムセール」と同様のセールを展開してきた。反響などは明らかにしていないが、一定の効果があったもようで年末・クリスマス商戦でも同様の試みを行うこととしたようだ。

　楽天が仮想モール「楽天市場」で12月２日に実施した大型セール「楽天スーパーＳＡＬＥ」や、ヤフーの仮想モール「ヤフー！ショッピング」の大型セールとして10月、11月と実施し、売り上げを飛躍的に伸ばすなど好調だった「爆買いの日」を12月９日と16日に実施することなどを踏まえ、アマゾンでは今回の「ＣｙｂｅｒＭｏｎｄａｙセール」のほか、12月３日から同25日まで家電やパソコン関連商品を対象に最大９割引で販売する「歳末ＰＲＩＣＥ　ＤＯＷＮセール」なども合わせて実施して、年末商戦やクリスマス商戦の需要を獲得したい考えもあるようだ。