ファンケル（本社・横浜市中区、成松義文社長）が、通販サイトの動画配信プラットフォームを刷新した。スマートフォンなどあらゆるデバイスに対応。動画コンテンツから商品購入やＳＮＳへの波及効果を狙う仕組みも導入した。動画を起点とした商品購入の導線を強化することで継続利用を促していく。

　ファンケルはこれまで、カスタマーサービスの一環としてテレビＣＭのウェブ視聴や、主力の洗顔パウダー、マイルドクレンジングオイルの使用方法などの動画を配信。文字だけでは伝わりにくい情報を分かりやすく説明してきた。ただ、従来の動画配信プラットフォームは、顧客のＰＣの使用環境によりダウンロードができないなど不具合も生じていた。スマホなどさまざまなデバイスを通じたサイトアクセスが増える中、ユーザビリティの改善に対応する。

　新たに導入する動画配信プラットフォームは、ブライトコーブが提供する「ＶｉｄｅｏＣｌｏｕｄ」。動画コンテンツの制作や管理に優れ、スマホを含めた各デバイスを認識して顧客が最適な形で動画をダウンロードできる。事業者も携帯端末やＰＣなど各デバイスに対応した動画をワンストップで制作することが可能。動画コンテンツの一元管理でコスト削減も図っていく。

　動画配信プラットフォームはファンケル独自のカスタマイズも実施。動画プレーヤー（＝画像）で紹介する商品の購入ページへのリンクを表示する。視聴者がフェイスブック上で容易に共有できるための仕組みも構築していく。

　ファンケルでは、店舗やカタログ（通販）、ウェブのシームレスな環境を整備することで顧客満足度を高めていく狙い。今後、動画コンテンツの幅を広げていくとするが、今のところコンテンツの内容は製品の使用方法やＣＭのウェブ視聴など従来と変化は見られず、活用方法は未定。ただ、サイトにおける動画コンテンツの充実で顧客とのコミュニケーションを強化し、商品の継続利用につなげる。