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高齢社会を迎える中、日本において「平均寿命」と「健康寿命(平均寿命のうち、介護を受けずに健康に暮らせる年齢)」の差は男性で6年、女性で8年程度あるとされる。その差を埋めるには、病気の早期発見と食生活、運動による体調管理が不可欠。「ある程度年をとってからでも運動機能は取り戻せる。1日少しの時間を運動に振り向けるだけで寿命が延びる。そのためのサポートを運動の側面から行いたい」(同社)とする。
とはいえ、シニア層が安全に、安心して運動を行うには工夫も必要。6月に発売する踏み台昇降運動用の健康器具「ツインステップス」(税込8800円)は、このための工夫が随所にこらされている。
一つは、傾斜13度のスロープを持つ昇降器具であること。成人は歩行する際につま先を15度程度上げており、傾斜もつま先を意識しながら日常生活で鍛えにくいすねの筋肉を無理なく鍛え、つまづきや転倒防止につながることをイメージして設計された。運動量も、1日10分の昇降運動を2回行うことで、通常、歩行に求められる1日の運動量(1万歩の歩行に相当)が担保できる。老化により困難を感じるのは歩行より、むしろ階段や坂道の上り下り。昇降運動はウォーキングに比べて太ももや背中の筋肉の運動量が大きく、足首の柔軟性も高めることができるという。
また、昇降台はセパレートタイプで3つの部品に分解することができる。既製品は台の位置が高いものが主流だが、フラット(平らな台)やスロープ(傾斜の台)、置く位置を左右に変えて昇降運動を行えるなど、運動バリエーションを自由に選べる。これにより、ふらつきを抑えるような平衡感覚を鍛える運動が行えるほか、昇降台に立ってかかとを上げるなどストレッチを行うだけでもアキレス腱やふくらはぎなど足周りの筋肉の柔軟性を高める運動を行うことができる。
仕様は、40・5×30・5×25センチメートル。重量は3キログラム。運動プログラムCDが付属する。
モダンロイヤルは2010年末に高齢者向けライン「エアロライフシニア」を立ち上げ、これまで、骨盤矯正を目的とした「骨盤ストレッチナビ」や、歩行力強化を目的とした「モーションナビ」などの展開を始めている。「シニア」を切り口とした商品群の売り上げ比率は、「フィットネス」の50%に続き20~30%を占めるまでに成長しており、順調に売り上げを伸ばし始めている。