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同社は、「アバハウス ラストワード」などグループが展開するブランドと、他社商材をセレクトして販売する通販サイト「アットシェルタ」を運営している。
9月のサイト刷新に合わせて、通販サイト上に商品の店頭在庫を表示する取り組みを始める。当初は、前日の在庫情報を表示するが、ゆくゆくはPOSシステムと連動させ、ほぼリアルタイムの情報を発信することで、実物を確認したい顧客ニーズに応える。
同時に、通販会員にはネットで注文・決済した商品を店頭で受け取れるサービスも開始する。まずは一部店舗に限定してスタートし、利用状況やオペレーションを検証。新規客の獲得にもつなげたい意向だ。
同社では、次の成長ステージとしてネット販売と実店舗の在庫一元化にも着手したい考えで、機会ロスに向けた効率的な在庫管理体制の構築を目指すことにしている。
9月の刷新時には、商品の見せ方も修正する。現状、他社商材については、自社ブランドのポジショニングマップの隙間を埋める服や雑貨などを中心に仕入れている。今後、他社商材や、自社ブランドでも高級ラインの別サイト化を検討しているという。
すでに、10代後半をターゲットにした自社ブランド「ノミネ」では、30代前半が主力の「アットシェルタ」とは別ドメインで展開している例もあり、別サイト化による集客力の分散を考慮して判断する。
有店舗アパレルとしての課題は、グループ全体の作業効率の改善だ。例えば、採寸作業はブランドごとに型紙(パターン)制作者が行っているが、ネット販売の部隊でも商品をアップする際に実寸を測り直すなど重複業務が多い。
また、リコメンドは限られたネット販売のスタッフが発信するよりも、約600人いる店頭の販売員が提案した方が説得力を持つため、「社内用と消費者へのリソースが違うのは非効率」(木村保行社長)として、各セクションを全社的に共通化させていく考えだ。
一方、同社のコンテンツ作成機能を生かした取り組みは強化。モデルの青山レイラさんを起用したネット専用コンテンツではブランドミックス型の商品提案を行うなど、ウェブならではの表現で消費者の"直感"に訴えるコンテンツを発信していくという。