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イプサ、ソーシャルで話題拡散、目もとの"くま"意識づけ

2012年 1月12日 14:24

資生堂子会社のイプサ(本社・東京都港区、堀利理社長)はフェイスブックを起点にした新商品プロモーションが成果を上げつつある。昨年12月、目もとの"くま"のケアを目的にした新商品を発売。これを前にフェイスブック上にくまに対する意識を高めることを目的としたページを立ち上げて話題性を高めてきた。
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 女性が意識する"くま"には2種類ある。目の疲れや寝不足による血行不良が原因の「青くま」と、紫外線や加齢によるくすみ、メラニン沈着でおこる「茶くま」だ。

 新商品「ザタイムリセット アイエッセンス」(20グラム、税込5250円)は、この2種類のくまに対し、専用アプリケーターを使ったマッサージによる血行促進と、美白成分の両面からアプローチするもの。特徴的なのは、まぶたにフィットするよう設計された樹脂製のアプリケーター。くま対策のアイテムは外資系が先行するが、その多くは金属性のアプリケーターを使用している。樹脂製にすることで目もとを冷やさず、効率的に血行が促進できるという。

 ただ、新商品プロモーションには課題も抱えていた。くまの悩みは店頭で顧客が相談しにくく、販売サイドも薬事法上、「くま」という直接的な表現が使えないためだ。「目もとを明るく」といった表現が限界だった。

 いかに"くま"という視点に気づきを与えるか。そこで昨年10月中旬に立ち上げたのが「クマ研究所」だ。

 「クマ研究所」では、動物のクマをモチーフにした「クマ所長」をイメージキャラクターに、"くま"に良いとされるレシピやケアを紹介。さらにこれに先立つ9月末には、民間の調査機関に依頼してくまに関する意識調査を実施。テレビや新聞、雑誌などに取り上げてもらったほか、集英社の発行する女性誌「マキア」とのタイアップ企画で「クマ研究所」の特集記事や、広告出稿を行い、話題性を高めてきた。

 その甲斐あって、当初1000件を目標としたユーザー登録も4000件超(昨年12月時点)に到達。公式ページのユーザー数約700件(同)を大幅に上回り、新規客と接点を得るに至った。

 さらに、店頭での受渡しとウェブ注文を受け付ける新商品サンプルは、ウェブ注文の顧客にDMを配布。本商品の購入特典として「クマ所長」がマッサージの方法などを紹介する非売品DVDをプレゼントすることを告知し、来店を促している。

 イプサにとって、フェイスブックを使った新商品プロモーションは昨年7月、デジタルマーケティング部を発足して以降初めての取り組み。「これまでは発表と同時にマス広告を投下して待てば良かったが、今ではメーカーの一方的な宣伝が難しくなっている」(同社)としており、今後もソーシャルメディアを活用したプロモーションを積極的に展開していく考え。

 特に"くま"は中国をはじめ海外で特に悩み意識が強い部分。海外展開するイプサでは、新商品をメタボライザーなどに続くスター商品に育成していく。


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