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同社は今期(2012年6月期)、出荷ベースの売上高は前年並みで推移しているものの、経常利益は若干落としており、前年比約10%減での着地を見込んでいる。
同社では、同カテゴリーの品ぞろえが高齢者向けに偏り過ぎていると判断。商品構成の再構築に着手することで50代の取り込みを狙う。
一環として、お茶成分の石けんや柑橘系の育毛剤、シワ隠しクリームなどを展開する自社PB商品「一花」シリーズの販売を軌道に乗せ、カタログの利益改善を図る。
現状、「一花」シリーズは自社媒体に商品を掲載するなどして展開しているが、早ければ年明けにもアウトバウンドを開始。購入客へのアプローチを強めてリピーターの獲得につなげる。
当面、アウトバウンド業務は外部委託し、MD面のトライ&エラーを繰り返して収益力の強化を優先するが、将来的には総合通販から切り離して専用媒体を発刊するなど独り立ちできる事業に強化・育成する考え。
同社の強みのひとつは小回りの良さだ。カタログの発行頻度は高いものの、震災直後は発刊時期を遅らせたり、利益率の低い媒体は部数を減らすなどコスト削減を徹底した結果、前期(11年6月期)は売上高が前年比約3%減の272億円、経常利益も落としたが17億2000万円を確保した。
景気の停滞期には無理に売り上げを追わず、媒体の精度と効率を重視する構えで、今後も大型投資などリスクの高い戦略はとらず、月次の利益を確保しながら、PB商品の投入など次の収益基盤の強化・育成に努める方針だ。