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イトキン、ネット販売強化に本腰、メンズを本格投入

2011年10月 6日 08:26

店頭との在庫連動も

イトキン(本社・東京都渋谷区、辻村章夫社長)は、ネット販売に本腰を入れる。11月に予定している通販サイトのリニューアルに合わせてメンズ衣料を強化するのに加え、サービス面の改善にも着手して顧客の定着化を図る。また、他社サイトへの商品投入を積極化するほか、来期(12年2月~)は店頭との在庫連動にも取り組んで、販売機会ロスの削減につなげる。(※下記画像は2011年10月現在の通販サイトのトップページの様子)

イトキン.JPG同社のネット売り上げはまだ小さいものの、今期(13年1月期)は前年比7割増しで推移。来期は売上倍増を計画する。

 これに伴い、今年11月上旬をめどに自社通販サイトを刷新し、遅れていたメンズブランドの投入を積極化。メンズラインで唯一、ネット販売している「アー・ヴェ・ヴェ オム」に続き、主力ブランドの「エムケーミシェル・クラン オム」をラインアップに加える。

 従来は女性向けのイメージが強かったが、刷新後はタブでレディースとメンズの見せ方を切り替えるなど、サイトデザインも変更して男性客の取り込みに本腰を入れる。

 来春にはさらにメンズ2ブランドを追加して戦略ブランドをそろえる。

 サービス面ではサイト刷新に伴い、会員登録時に付与するポイントを引き上げるのに加え、会員ランク制度を導入して2回目以降の買い物を促す。送料無料や返品対応については現状、キャンペーン期間を長く設けることで効果を検証する考え。

 一方、ネット売り上げの底上げに向け、ファッションモールを中心に他社サイトへの出店を進めるほか、会員制セールサイトも活用。前期は「ブランズ・フォー・フレンズ」で売れ行きが良かったため、今期は投入ブランドを増やしているほか、10月には「ギルト」もテスト。在庫処分の場として利用するとともに、ネット販売に慣れたギルト会員への宣伝効果も期待している。

 来期は、社内在庫の見える化に着手。通販サイトの在庫がなくなっても店舗用の在庫を補充できる体制を整える考えで、基幹システムの改修に着手したい意向だ。

 従来、同社では通販用の在庫がなくなるとそれ以上はネットで販売できず、機会ロスが生じていた。今後、双方のチャネルの在庫を連動させることで店頭在庫を通販サイトで販売できる仕組みを構築するとともに、通販サイトで注文した商品を指定の店舗で試着できるようにしたい意向だ。

 同社は在庫改革に向け、通販サイトでも売れ筋商品の奥行きを厚くできるよう各ブランド事業部との交渉を進めるのに加え、全社的な販売評価基準の見直しや、実店舗が入居するデベロッパーの理解も得ながら進める。

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