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同社はアパレル商材の採寸や撮影、原稿書きといった「ささげ業務」について、4月に委託先から約35人のスタッフごと譲り受け、内製化した。
これと同時に、従来なら工程ごとに担当者が分かれていたのを改め、複数のささげ業務が習得できるよう教育。スタッフ一人ひとりの業務の幅を広げることで、繁閑の波動を吸収できるようにした。
一方、内製化によってささげ業務を細分化してメーカーECの支援メニューに追加。F1層を対象にしたアパレルブランドが自社通販サイトを開設する際に、商品の撮影だけを任せたいなどといった細かいアウトソーシングニーズにも応えていくという。
同社では現状、ささげの業務フローをゼロから見直し、効率化とブラッシュアップを図っている。
具体的には、従来は採寸作業を最初に行い、その後、写真撮影を行ってから画像加工と原稿書きを実施してきた。しかし、この工程では採寸の後は撮影しかできないため、最初に商品の撮影を済ますことで、次に加工や原稿、採寸のどの作業も行えるようにした。
また、一連のささげ業務を内製化したことで、これまでは作業を行っていなかった土曜日にも対応を始めた。
稼働日が増えたことに加え、業務フローの見直しや人員を流動的に配置できるようになったことで、ささげ業務の処理能力は委託時よりも20%程度向上したほか、通販サイトに商品をアップするまでの時間も短縮されたとする。
同社では現在、バックヤード業務を担うカスタマー&ロジスティクスセンター(東京・江東区)の機能強化に着手。ささげ業務や顧客対応、買掛け仕入れ(伝票照合)などに加え、今年5月には商品マスター管理やメーカーへの発注作業などを行う「アカウントマネジメント部」を本社から移管した。
アパレルでは雑誌掲載商品など一部の人気アイテムに需要が偏る傾向があるため、先行受注会の進行管理や売れ筋商品の欠品防止に向けて、実際に商品を保管するセンターに同部を置くことで、メーカーとの連携を強めるという。
今後、センター内の物流業務についても内製化を検討。バックヤード業務の一元管理による効率化やブランドへの提案力強化つなげたい意向だ。