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日本ランズエンド 〝制服〟の販売を本格化、生徒からの受注で学校負担軽減

2009年10月28日 19:57

  日本ランズエンドが学校向けに「制服」の拡販を強化している。従来からカタログや通販サイトを通じて実施してきたが、今年に入り、同事業を強化。顧客である学校に個別の「制服の通販サイト」を構築。学校の総務担当者がまとめて制服を発注する形ではなく、生徒の保護者が注文できる体制を採った。顧客の学校にとって負担だった「注文の取りまとめ」などの附随作業を軽減するとともに、生徒からの注文数の増加を狙う。同事業は一定の商品数をまとめて販売できるメリットもあり、今後、事業の1つの柱として育てていく考え。

 「制服」の拡販策として同社が今秋から本格的に開始したのが「MY SCHOOL STORE(マイスクールストア)」と呼ばれるカスタム通販サイト。顧客の学校ごとにそれぞれ同サイトを設置。学校のホームページにその制服通販サイトをリンクさせ、当該学校の生徒や保護者が通常のネット販売サイトを利用するように、サイズや配送日などを選択して「制服」を購入できる。購入後の制服の交換なども同社が受け持つ。

 制服のベースとなるのは同社が製造販売する「アメリカンクラシック」を意識したブレザージャケットやスカート、セーター、スラックス、オックスフォードシャツなど。学校指定のロゴも同社の「売り」の1つである刺繍サービスを応用して、全260色を使って刺繍する。

 ランズエンドは従来から企業・団体、学校向けに同社のTシャツやポロシャツなどをベースとして企業や学校の刺繍やプリントを施した商品を最小で六点から制服として販売。一般的なユニフォームメーカーと比較すると、安価かつ、同社の製品の特徴でもある「丈夫さ」が企業に受け、一定の受注を上げていた。

 ただ、同社だけに限ったことではないが、制服を発注する際、顧客企業は数量の取りまとめや精算、社員や生徒からの「追加で注文したい」「購入したがサイズが合わないので交換したい」という要望への対応などが負担となっていたという。

 そこで、同社は生徒や保護者が直接、サイトを通じて、制服を購入できる形を構想。すでに今年に入り、テスト的に実施しており、すでに「ブリティッシュ・スクールイン東京」などインターナショナルスクールを中心に10数校の制服発注を受注。学校側の負担が少なく、かつ生徒側も、学校を通さずに簡単に注文できるため、好評だという。

 また、企業や団体にも専用サイトを設け、従業員が注文できる同様の形でユニフォームを提案。これについても一定の従業員数を保有する数社の獲得に成功しているようだ。

 今後、少量の発注は従来通りに、生徒数や従業員数の多い企業には顧客の企業や学校側の負担が少ない同仕組みをアピールして、制服やユニフォームの拡販を強化していく意向。同事業は大量の商品を販売でき、また「制服サイト」を通じて、リピート注文の増加も期待できることから、売り上げの柱の1つとして強化していきたい考えだ。 
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