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アマゾンロジ 通販業者向け物流代行開始、在庫管理、発送代行など

2009年10月21日 19:29

 アマゾンジャパンの関連会社で同社の物流業務を行なうアマゾンジャパン・ロジスティックス(AL)は10月16日、通販サイトの商品在庫管理や発送代行を行う物流業務代行サービスを開始した。従来、アマゾンの仮想モールに出店する事業者にのみ物流代行サービスを行ってきた。モール出店者以外にも物流代行を行い、新たな収益源を確保する狙い。また、物流代行を入口に有力通販サイトにリーチ。モール出店数を拡大したい思惑もあるようだ。
 
 ALが開始した通販サイト向け物流代行サービスは「FBAマルチチャネルサービス」。現在、アマゾンが使用する千葉市内の物流センターなどを活用して、顧客のネット販売実施企業の在庫商品を保管・管理。顧客企業からの受注情報に応じて、ALが当該商品を梱包し、指定の住所に配送する仕組み。

 同物流代行サービスの利用料金は固定の月額使用料などはとらないが、梱包手数料と出荷重量手数料を徴収する。梱包手数料は商品1個につき徴収。書籍やCD等の「メディア」は70円。「メディア以外」では130円。大型家電などの「大型」の場合は700円を徴収する。出荷重量手数料は「500グラム未満」では300円、「500グラムから5キログラム」までは400円。以降、5キログラム増すごとに500円、700円、900円、2,200円を徴収する。

 同社では昨年4月から「フルフィルメント・バイ・アマゾン」という名称でネット販売実施企業向けに物流代行事業を行ってきた。ただ、これまではアマゾンジャパンが行なう仮想モール「マーチャント@amazon.co.jp」に出店する企業のみを対象としてきた。今回、物流代行サービスを外部の通販サイトにも拡大したことで、ネット販売事業者の物流代行ニーズを引き込み、新たな収益源としたい考えだ。

 また、同サービスを利用する当該通販実施企業はアマゾンの倉庫に自社商品を在庫しておく必要がある。こうした企業はアマゾンの仮想モールに手間なく出店できることから、物流代行サービスをきっかけに「マーチャント@」の出店者数拡大につなげたい思惑もあるようだ。
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