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コールセンター各社に聞く――大震災の影響は

2011年 3月24日 18:58

 3月11日に発生し東北・関東を中心に深刻な被害を出した東北地方太平洋沖地震。通販業界同様、テレマーケティング各社にも決して小さくはない影響をもたらしている。各社とも人的被害やシステム面での被害については現時点では大きな問題はなかったが、震災後の計画停電による業務の縮小・停滞などで影響が出たようだ。また、コールセンターは「人」が資源なため、鉄道ダイヤの乱れも業務に支障をきたす要因となった。テレマ各社に聞き取り調査した震災の影響をまとめた。

 トランスコスモスでは、被災地となった仙台のコールセンターの運営を全面的に停止。同拠点の担当業務を他の拠点に移行した。計画停電の影響は、多摩センターと川口センターが対象となったが、蓄電池装置の活用や省電力による対応などで対処。クライアントとの相談で継続案件を決めるなどするケースもあるという。オペレーターなどへの人的被害については一部、安否を確認している状態。交通抑制による出勤への影響はシフトの組み合わせなどで対応している。

 ベルシステム24でも仙台コールセンターの業務を停止。再開予定については、「状況を確かめる手段が限られている」(ベルシステム)ため、メドは立っていないという。計画停電は対象地域として4拠点が入ったが「現時点ではあまり影響は出ていない」(ベルシステム24)。オペレーターの体制についても通常通りではないが、人の調整などで対応しているようだ。

 もしもしホットラインの仙台拠点も、一部の業務を除いて停止。システム面の被害なども「しばらく調査が必要」(もしもしホットライン)な状態だという。こうした状況を受け、東京のスタッフが仙台の拠点へ支援物資を自ら運搬。水や食料、燃料などを「人海戦術で」(同)届けているようだ。

 テレマーケティングジャパンは自社拠点には被害はなかったが、東北のインハウス受託先で業務が停止した。交通抑制による出社への影響はクライアントと相談し、業務の縮小・停止やオペレーターの調整などで対応しているという。

 ツーウェイシステムでは震災直後、交通抑制の影響などで東京のコールセンター業務の大部分を停止。継続案件は鳥取や大阪など自社の他センターに移すことで対応した。
 ベルウェールでは、システムへの被害やアクセスの影響はなかった。計画停電への対応としては、回線をアナログにするなどのアナログ対応を提案している。

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