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在京キー局5社の上期通販実績 ディノス編──上期はヒット商品なく苦戦

2011年 1月20日 10:29

 今上期(2010年4~9月)のテレビ通販売上高は42億8800万円と前年上期と比べ、17・4%減と二桁減収となったディノス。

 他のキー局が放送外収入獲得を目的にテレビ通販を強化していく中、それに押される形でディノスのテレビ通販売上高はここ数年、徐々に減少傾向にあったが、前年上期には売上高を3割増と大幅に伸ばし復活を遂げていた。

 それがまた一転、今上期は再び、苦戦を強いられることになった。ディノスのテレビ通販事業はこのまま低迷してしまうのだろうか。



 「(売上減の)理由ははっきりしている。ヒット商品の欠如だ」。昨年6月から新たにディノスのテレビ通販事業を率いるテレビ部の部長に就任した前田裕弘部長は、今上期におけるテレビ通販売上高の苦戦の原因についてこう話す。

 系列局で放送している深夜枠の効率を見直して、当該枠の枠量を減らしたことや、前年上期にはあった土曜の昼放送のバラエティ番組内の料理コーナーにおけるディノスの料理器具などの紹介する言わばミニ通販枠の消滅。また、前年上期には2本あった通販特番が今上期は1本になってしまったことなど「売り場の縮小」がテレビ通販売上高の減収の1つの原因だ。

 また、特に今年からテレビ通販はディノス全体の新規顧客を獲得する役割を強く帯び始めているようだ。そのため、売上額はもちろんだが、その一方である程度の注文件数を確保できる単価の低い食品なども意識的にテレビ通販で取り扱いを増やしている。新規客数が順調に伸びれば問題ないのだが、上期はそうもいかなかったようで、結果として上期の売上高にも多少、影響しているようだ。

 しかし、やはり大きいのは前田部長が話すように前年上期にはあった売り上げを跳ねさせるヒット商品が今上期はなかったことだろう。

 前年上期の売上高を大きく伸ばしたEMS運動器具「シェイプビート」やエクササイズ器具「内転筋エクササイザー」などディノス独占販売商品は今上期も売れるには売れたものの、やはり、どんな強い商品でも販売を重ねれば重ねるほど売り上げが落ちていくのは必然で、前年ほどの売れ行きではもちろんなく、昨年のヒット商品だけで前年並みの数字を維持するのは難しかったようだ。

 無論、ヒット商品はなかなか出てくるものではない。ならばディノスはテレビ通販売上高の目減りに手を拱いているだけなのかと言えば、そんなことはないようだ。

 まず、昨年はあまり実施していなかった商品購入者への1000円クーポン券の配布や、テレビ通販番組で紹介した商品をネットで購入すれば配送料金を無料とする試み、掃除機「ダイソン」など特定の商品購入者への送料無料キャンペーンなどの各種施策を実施。これによって受注中が増えるなど一定の効果があったようだ。

 加えて、テレビ部内での商品探しだけでなく、「家具・収納」「インテリア・家庭用品」「美容・健康」「食品」「アパレル」「雑貨・ジュエリー」など商品カテゴリーごとに分かれているディノスの各部署と密な連携をとってテレビ通販向け商品の捜索。もちろん、テレビ部内の商品担当者による独自商品開発を含めて、打つべき手を打ち始めており、大ヒットとはいかないものの、下期に入り少しずつだが、確実に売上予算を達成できるモバイル美顔器「アイミー」、「冷凍のカニ」、前年から少しずつ売れ始めた料理器具「ルクエ スチームケース」などのヒット商品の種も登場し始めているようだ。

 下期は引き続き、ヒット商品の開発と各種販促策などで上期の遅れを巻き返して、通期のテレビ通販売上高は前年並みの100億円前後を確保したい考えだ。 (おわり

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