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日中郵政、国際事業で連携強化、料金引き下げ等検討、ネット販売獲得へ

2010年12月 2日 10:56

日本郵政(本社・東京都千代田区、齋藤次郎社長)と郵便事業会社(同、鍋倉眞一社長)は11月22日、中国郵政集団公司(同、北京市、劉安東総経理)と国際事業の協力強化で合意したと発表した。中国市場に参入する日本の通販・ネット販売事業者の国際郵便利用拡大などを狙ったもので、通販事業者向けの支援強化や国際郵便等のサービス料金見直しなどを検討。ニッセンや楽天、ヨドバシカメラなど大手通販事業者から要望を聞いた上で、詳細を詰めていく考えのようだ。

今回、合意した検討内容は、ネット販売事業者の日中物流活動の支援、国際郵便サービスの見直しや通関手続きの円滑化、国際物流事業の提供など。

 国際物流活動の支援では、中国に進出する日系企業への日中両郵政の共同営業のほか、中国ネット販売市場動向や物流・通関事情などの情報提供、国際郵便の通関・配送状況の問い合わせに対応する専用ホットラインの設置を年内に予定する。

 国際郵便サービスについては、料金体系の見直しを検討しており、国際書留等で3割以上の割引とする意向で、来春の導入を目標に調整を進める。また、複数個口の明記など発送地側のオペレーション改善による通関手続きの円滑化、郵便事業会社の子会社JPサンキュウグローバルロジスティクスを通じた国際物流サービスの提供を検討する。

 中国向けネット販売では、配送料金の高さや通関手続きに時間を要することなどがネックとなっているが、この課題を解消することでEMS等の利用促進を図る。

 郵便事業会社などによると、一連の取り組みの前提となっているのは、中国郵政側が運営する仮想モール「郵楽」への日本企業の出店促進。同仮想モールには約200の事業者が出店しているが、日本企業の出店はまだないもようで、日本企業の誘致策として、出店条件の調整なども進めていくという。

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